道路法や河川法などの適用を受けず、管理者不明の法定外公共物となっている群馬県安中市内の水路を巡り、水路近くの男性(72)が30日までに、同市や県、国に改修工事を求める民事訴訟を起こした。同日、前橋地裁(杉山順一裁判長)で第1回口頭弁論があり、被告側はそれぞれ請求棄却を求めた。県側は法廷で「被告間で課題解決に向けた協議を行うことを検討したい」との考えも示した。

 同日、県庁で記者会見した原告側や訴状によると、水路は明治時代ごろからあった。昨年、水路の上流域に太陽光発電所が建設された影響で水路から水があふれ、男性宅や土地が浸水被害に遭う危険性があるが、管理者不明のため改修工事が進まないとしている。

 法定外公共物は従来、国が所有していた。2000年施行の地方分権一括法により、市町村が申請した機能する水路は譲与された。だが、この水路は申請を巡る県と市の見解に相違があり、譲与されたかが明らかになっていないという。

 男性の代理人を務める角田義一弁護士は会見で「(行政側は)被害が出てから対応するのか。責任を早く明らかにしてほしい」と主張した。