オンライン面接に臨む人事部採用担当者=前橋市亀里町のベイシアビジネスセンター

 政府主導の就職活動日程ルールによる採用活動解禁日となった1日、群馬県内企業でも来春卒業予定の学生らの就活が本格化した。新型コロナウイルス感染症の影響下で3年目となる今年は、オンラインを活用しながらも、最終面接は対面で行うという企業が目立つ。一方で、民間研究所の調査では既に内定を得た学生の割合は65.4%に上り、ルールの形骸化が顕著となりつつある。

 解禁を受けてベイシア(前橋市)は同日から、面接選考を始めた。1次面接はオンライン、最終面接は対面かオンラインかを学生が選択する。オンラインの場合、人柄をつかみにくいなどのデメリットをカバーするため40分ほどかけて実施する。入社後のミスマッチが生じないよう、面接後に先輩社員らによる「面談」の機会も設ける。

 群馬銀行(前橋市)でも面接選考が本格化した。来春の採用予定者数は80人で前年と同水準。オンライン面接の一方で、「表情や所作が分かりにくい」として最終面接は対面とする。県内に生産拠点を置くSUBARU(スバル、東京都)も「直接会って話すことで魅力や風土を知ってもらいたい」と、最終面接は対面で行う。

 政府主導のルールと距離を置き、既に内定を出す企業もある。

 県内に本社を置く小売企業は3月に面接を始め、既に数人の学生に内々定を通知。県内に拠点を持つ電子部品メーカー(東京都)も3月ごろから面接を始め、内々定を出した。担当者は「競合など他社の採用選考が早期化し、前倒しはやむを得ない」と打ち明ける。

 リクルートの「就職みらい研究所」(東京都)の調査によると、5月15日時点の大学生の就職内定率は前年同期比6.2ポイント増の65.4%。企業側の採用意欲の高まりや、オンラインの定着による選考スケジュールの短期化が要因という。同研究所は「既に内定を得ていても6月1日以降も就活を続ける学生が6割超。採用活動はこれからが佳境となる」と見ている。