建て替えが決まったホワイトイン高崎

 結婚式や宴会場のホワイトイン高崎(群馬県高崎市赤坂町、田辺郁也社長)は築52年が経過した現行施設を建て替える。同市中心街にあり、多くの参拝客が訪れる高崎神社に隣接した立地で市民らに親しまれてきたが、少子化などで婚礼需要が減り、挙式の形態が多様化する中、時代に合った規模に見直す。5階建てを2階建てにスリム化、「高崎の奥座敷」のコンセプトで、敷地内に建設するマンションと一体的に整備する。新たな式場は2024年秋の営業開始を目指す。

 式場は2階建て、延べ床面積約650平方メートルを想定する。1~2室の披露宴会場とレストランを備える一方、着付け室や衣装室などの付帯設備は設けない。建設費は約3億円を見込む。

 スリム化に伴い、敷地の4分の3に当たる約2200平方メートルが余剰地となる。これを不動産開発業者に売却し、分譲マンションを建設する計画だ。

 周辺地域はかつて花柳界が形成され、現在は市役所や郵便局、学校が集積する。商業色の強いJR高崎駅周辺と対比的に捉え、高級感や和の趣も感じられるように開発する。

 同神社では、約120年前から神前式が行われてきた。ホワイトイン高崎は神社の収益事業として1970年に建てられ、婚礼需要の増加に合わせて増改築を繰り返してきた。

 高度経済成長期からバブル期にかけての最盛期には1日30組が挙式した。華美な演出や招待客の多さを競う「派手婚」が流行したこともあり、最終的に5階建て延べ床面積8800平方メートルに拡大、大小8の披露宴会場を備えるまでになった。

 一方で、90年代ごろから教会式の式場や東京資本の式場が県内に相次いで進出し、競争が激化。近年は少子化や非婚化で婚姻組数が減り、新型コロナウイルス禍で婚儀の簡素化が 進むなど、市場は縮小傾向にある。

 以前から施設のスリム化を検討してきたが、資金の確保が大きな課題だった。最近になって周辺でマンション需要が急激に高まり、一気に計画が進展した。

 田辺社長は「どこかで適正規模にしないと維持管理費をお客さまに転嫁することになってしまう。規模に固執せず、みんなの思い出をつないでいくことを選択したい」と話している。