鈴ケ岳の古い山道沿いにある宮標石。丸くデザインされた「宮」の文字が刻まれている(画像の一部を加工)

 群馬県渋川市赤城町の山歩き愛好者ら3人が、明治期に山中に設置された石標「宮標石(みやひょうせき)」の所在地確認を同市内で進めている。丸くデザインされた「宮」の漢字が記された石標で、国内では山歩きで見つけた愛好者がブログで情報発信するなど、話題となっている。

 群馬森林管理署によると、宮標石は皇室の森林「御料林」と、その他の森林の境界を示すために明治期に設置された石標。幅、奥行きとも約15センチ、高さ約75センチで、大半は地面に埋まっている。現在でも国有林と民有林の境界を示す標識として機能している。

 渋川市内で宮標石の“掘り起こし”を進めているのは、ともに同町に住む須藤征吾さん(80)、斎藤長作さん(79)、同町出身の須田昭司さん(70)=前橋市=の3人。

 郷土史愛好家でもある須藤さんが10年ほど前、赤城山の鈴ケ岳山中で、修験者が歩く古い山道沿いに1基を発見。その話を聞いた友人の須田さんが、近くでさらに2基を確認した。また県山岳連盟参与で山歩きのガイドも務める斎藤さんが、榛名山や小野子山も含めて同市内で17基を発見した。

 斎藤さんは「山歩きの楽しみの一つ」といい、公民館主催の山歩きのガイドを務める際などに参加者に説明している。須藤さんは「歴史の生き証人。これからも探したい」と話している。