宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った試料からアミノ酸が検出されたとの報道を受け、機体の開発などに携わった群馬県内関係者からも喜びの声が上がった。生命の源となるアミノ酸の起源解明に迫る発見とされ、「画期的な成果」や「すごいの一言」といった声が聞かれた。

 「画期的な成果に携われてうれしい」。はやぶさ2に搭載された観測用カメラや赤外線測定器の開発を担当した明星電気(伊勢崎市)の村尾一さん(54)は、言葉に熱を込めた。赤外線測定器は帰還カプセル分離後、別の小惑星に向けて移動しているはやぶさ2で稼働を続けていると言い、「引き続き探査に貢献できれば」と期待した。

 富岡市に主要拠点を置くIHIエアロスペース(東京都)は、大気圏に突入する際の熱から試料を守るヒートシールドやパラシュートを放出する機構の開発と製造を担当。2020年12月にオーストラリアに着陸した帰還カプセルの回収作業にも社員を派遣した。同社は「報道通りの成果が出たのであれば大変うれしい」とした。

 高崎市少年科学館は、はやぶさ2に関するプラネタリウム番組を日本科学未来館(東京都)と共同で企画製作した。番組作りに携わり、3月末まで市少年科学館の天文課長を務めた小山弘宣さん(56)は「感無量。すごいの一言に尽きる」と吉報を喜んだ。

 現在、天文分野を担当している岸篤宏さん(50)も「生命の起源につながる結果が得られたことは素晴らしい」と笑顔。番組では、はやぶさ2の挑戦を支えた技術者らの熱い思いを紹介しており、「多くの人の苦労や努力が報われて本当に良かった」と話した。

 同館は、はやぶさ2が採取した試料の一部のレプリカを12日から展示するほか、同番組を12、19の両日午前10時から特別投映する。

 向井千秋記念子ども科学館(館林市)は今年3月、はやぶさ2の帰還カプセルの実物を県内で初めて展示する特別展を開いた。石崎治館長(57)によると、5日間の会期中に2700人が訪れるなど「関心の高さがうかがえた」という。石崎館長は「今後試料の解明が進めば、関連した内容の展示も計画したい」と期待を込めた。