宿泊客らが申請すると料金が割引となる県の観光支援事業「愛郷ぐんまプロジェクト」(県民割)を巡り、群馬県は8日、県内の宿泊施設2カ所の従業員が、通常料金で宿泊した客が県民割を利用したかのように装い、差額など計7万円分を着服する不正があったと発表した。

 県民割は新型コロナウイルスワクチン接種や検査で陰性を証明した客が、宿泊時に申請すると料金が割引され、県が後日、宿泊施設に割引分を支給する仕組み。一部市町村は利用者に各地域内で使えるクーポン券も手渡している。

 県によると着服したのは各施設の従業員1人ずつ。宿泊客が県民割を利用せず通常料金を支払ったのに利用したように手続きし、割引分とクーポン券を着服した。一方の従業員は昨年12月と今年5月の宿泊客2人分の計1万4千円分、もう一方の従業員は今年4月と5月の8人分計5万6千円分を不正に得ていた。

 両施設とも5月9日からの同事業第5弾に申し込む際、これまでの実績をチェックして不正に気付き、それぞれ従業員を解雇した。着服分は今後、返金される見通しで県は刑事告訴を見送る。

 県は同事業に参加している全施設に注意喚起するとともに、複数人による確認作業を徹底させる。県観光魅力創出課の藤田一幸課長は「このようなことが起きて残念。再発防止を呼びかける」と話した。