参院選は、想定される7月10日の投開票まで1カ月となった。群馬選挙区(改選数1)は自民党現職の中曽根弘文氏(76)に共産党新人の高橋保氏(64)、NHK党新人の小島糾史氏(46)、無所属新人の白井桂子氏(60)ら5人が挑む構図だ。6人が出馬すれば、同選挙区が改選数1となった2007年以降で最多の混戦となる。12日には野党幹部が続々来県するなど、各陣営とも活動が熱を帯びている。

 中曽根氏は後援会の集会を郡市単位で開くなど着々と準備を進める。各地の演説では、ロシアによるウクライナ侵攻、弾道ミサイルを連発する北朝鮮を例に挙げて安全保障の重要性を強調。元外相で国内外に幅広い人脈を持つ経験を改めてアピールする。

 5月下旬、前橋市内の事務所開きでは「国際情勢は混迷を深めている。6期36年の経験を生かして群馬の代表として働かせていただきたい」と7選への決意を表明。後援会幹部ら約200人に、安定政権の大切さを説いた。

 選対事務長に小渕優子衆院議員、出納責任者に農協の政治団体「県興農政治連盟」の唐沢透会長が就き、連立を組む公明党の福重隆浩衆院議員も役員に加わる布陣。8日夜には平日ながら高崎市内で集会を開いた。県内14地区の郡市選対を近く立ち上げる予定で、万全の態勢で選挙戦に突入する構えだ。

 立憲民主党が推薦する連合群馬副事務局長の白井氏は同党の全面的な支援を受け、準備を進める。連合群馬が主体となり、組織内から国政選挙に候補者を立てるのは初めてで、知名度向上が鍵を握る。街頭演説や支持者回りを本格化させ、県議らと並ぶ「2連ポスター」を掲示して浸透を目指す。

 10日に連合群馬が前橋市内で決起大会を開催。12日には同党の泉健太代表が高崎、前橋両市で演説する予定だ。

 白井氏は4日、高崎市内で同党県連が開いた大会で「コロナ禍で傷ついた中小企業の労働者への支援が最重要課題。この国の政治の流れを参院選から変えよう」と演説。子ども世代への投資の拡充や、安全保障面では対話による平和の実現などを訴えた。同党の大西健介選対委員長は「群馬選挙区は自民現職が6期36年務め、一家3代にわたり国会議員。県民も疑問を持っていいのでは」と述べ、対決姿勢を鮮明にした。

 一方、高橋氏は主張の浸透を狙って各地を巡り、街頭演説や公民館などでの小規模集会を重ねている。12日には共産の志位和夫委員長が来県し、JR高崎駅前で演説する予定だ。

 小島氏は交流サイト(SNS)や動画投稿サイト「ユーチューブ」で主張を発信。11日には選挙戦に向けたオンライン会議を開く。

 群馬選挙区には他に、政治団体「参政党」新人の新倉哲郎氏(43)、行政書士で新人の萩原勝喜氏(81)が立候補を予定している。