映画「冬子の夏」のキービジュアル (c)「冬子の夏」製作委員会

 第20回伊参スタジオ映画祭(同実行委主催、中之条町、上毛新聞社共催)で、シナリオ大賞短編の部大賞に選ばれた煙山夏美さん(東京都)の「冬子の夏」が映画化され、年明けに公開される。卒業後の進路を選ばなければならない女子高生2人を同町を舞台に描く。群馬県内で撮影を行う予定。製作費に充てる300万円をクラウドファンディング(CF)で15日まで募っている。

 主人公は高校最後の夏、進路を決められない冬子と親友のノエル。進学するのかしないのか。街を出るのか出ないのか。のらりくらり過ごす2人が、ヒマワリ畑で大きな岐路を迎える物語。ダブル主演で、共に映画やドラマで活躍する豊嶋花さんが冬子、長澤樹さんがノエルを演じる。

 煙山さんは2017年から脚本を書き始めた。「自主映画の持つ未熟、マイナーといった固定観念を覆したい」と、受賞者が監督となる同映画祭の慣例を初めて崩し、高校時代の同級生で数多くのヒットCMを手がける金川慎一郎さんに監督を依頼した。

 金川さんは「女性同士の会話がとても自然に、観客が引き込まれるように書かれていた」と脚本を評価する。映画について「誰しもが経験する10代の内面の葛藤をじめじめせずに、今の時代にあった形で軽やかに表現したい」としている。

 当初は昨年の映画化と公開が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で見送られていた。今夏に同町など県内各地で撮影し、短編映画に仕上げる。来年1月に同町で開催予定の伊参スタジオ映画祭で初上映し、その後各種映画祭への出品や劇場公開を目指す。

 煙山さんは「駄目もとで声をかけ、ぜいたくなキャスト、スタッフ陣に恵まれた。10代の人も、大人も楽しめる作品にしたい」と期待している。

 寄付は、CFサイト「MOTION GALLERY(モーションギャラリー)」で受け付けており、寄付額に応じて返礼品を用意している。