渋川市北橘町で行われたリゾット専用米の田植え=5月21日

 新たな需要や販路を創出してコメの生産を盛り上げようと、関東学園大(群馬県太田市藤阿久町)と群馬県渋川市八崎第三環境保全協議会(塩谷勝巳会長)は、同市北橘町でリゾット専用米「和みリゾット」の試験栽培を始めた。同大の学生が需要や販路といった市場調査に当たり、作付面積の拡大や商品化も視野に入れる。同大経済学部の中谷淳一准教授は「リゾットを食べる習慣や専用米の需要を、地元をあげて創出できたら」と展望を語る。

 「和みリゾット」は農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県)が開発した国産のリゾット専用米で、通常のコメと同じ環境で育つとされる。粘り気が少なく、しっかりとした歯応えが特徴という。中谷淳一准教授が同県の農家から苗を購入し、5月21日に地元農家や学生ら計15人で田植えを行った。

 同会が「ひとめぼれ」などを栽培してきた水田4アールを試験的に活用する。この水田は担い手不足などのため今シーズンから休耕田になる予定だったが、中谷准教授が付加価値の高い料理専用米の育成を提案。カレー向けや、すし専用米といった複数の候補の中から、同会は流通量が少ないリゾット専用米に挑戦することにした。

 同大は昨年度から県農村整備課の協力を受け、国の多面的機能支払交付金を活用する県内の農業組織との連携に取り組んでいる。同大と同会は月に1回、中谷准教授や学生が農地整備を手伝う形で連携しており、新たな試みとして今回の試験栽培につながった。

 今年は9月上旬に300キロほどを収穫できる予定。地元で試食して味を確かめるほか、同大の学生がイタリア料理店に提供するなどして需要や販売を想定した価格を調べるという。

 塩谷会長は「コメの値段は毎年下がっていて利益につながらない。付加価値がついて販路があるなら、休耕田解消のためリゾット米を作ってみたいと言っている農家もいる」と期待を寄せている。