コロナ禍で3回目の夏を迎えます。熱中症対策のポイントはこまめに水分補給をすることと涼しい場所で過ごすこと。そして、熱中症を起こす恐れのある場面ではマスクをしないことです。特に、子どもと高齢者は熱中症になりやすいので、周りの人たちがコロナに感染しない風通しの良い涼しい環境をつくってあげ、なるべくマスクをしないで済むようにしましょう。

 現在の日本では、マスクをしなくてもよい場面でも習慣的に着用しています。空気が停滞しない屋外では、2メートル以内で会話をしなければ、感染対策上のマスクの着用は元来必要ありません。会話をしなければ、屋外では1メートル以内ですれ違っても感染しません。散歩やジョギング、自転車走行中も不要です。必要なのは、同居家族以外の人と2メートル以内で会話をする時です。

 熱中症にならないように、マスクの不要な場面では外すことが推奨されます。児童や幼児らには夏の間は着用を極力控えさせ、熱中症を予防する必要があります。1メートル程度の間隔を空けて向かい合わずに行動すれば、体育や登下校では着用は不要です。

 新規感染者の発生がみられる地域では、周りの大人たちが日常生活で必ずマスクをして、子どもたちに感染させないことが大切です。

 空港検疫では1月以来、毎日1万人に百人程度の無症状感染者が入国しています。6月から、海外からの旅行者・入国者数の上限が1日当たり2万人に引き上げられました。多くの入国者でPCR検査などの制約が免除されますが、しばらくは入国者の1%程度は無症状感染者であると予想されます。海外からの無症状感染者は新たな変異株の発生源になるかもしれません。

 入国者から感染を広げないためにはどうしたらよいでしょう。

 それには、入国後2週間、会話時に不織布マスクを着用するように徹底することです。仮に感染していても、2週間、会話時のマスク着用、黙食、マスク会食を徹底すれば、人に感染させることなく、ウイルスは自然に消滅します。機内でも空港でも、ホテル内でも飲食店内でも、家庭でも、会話時にマスクの着用を徹底するように啓発すれば、感染拡大を未然に防ぐことは可能です。

 特に、家族以外の人がいる飲食店内では、食事中でも会話時はマスクをし、むせたりせき込んだら厚手のタオルで口を覆い、ウイルスの飛散を防ぐことがコロナ禍のマナーです。ワクチンを追加接種しても感染して人にうつすことがありますが、マスクを適切に使用すれば、感染せず人にうつすこともないのです。

 5月中旬以降、国内新規感染者数は減少傾向が続いています。今後も一人一人が感染しない・感染させない行動を継続すれば、確実に感染者数は減少していくでしょう。

 【略歴】上野村診療所や高崎総合医療センターなどを経て、2020年4月から現職。日本内科学会や日本呼吸器学会などの専門医・指導医。前橋高―自治医科大卒。

2022/6/14掲載