本館は日本最古の木造湯宿建築。アニメ映画「千と千尋の神隠し」のモデル宿の一つとされる。旅館の前にある朱塗りの橋で、再生を願う「サイセ祭り」の八木節のシーンが撮影された。
昭和の雰囲気が漂う商店街。通りの両側は飲食店などが立ち並ぶ。「サイセ祭り」で、慧やコズエらが作った地球の形のみこしなどが練り歩いた。
慧やコズエが通う小学校。今は廃校になっている。授業風景や、校庭で遊んだり、掃除をしたりするシーンが描かれた。
戦国武将の真田昌幸が、主君の武田勝頼を迎え入れるため岩櫃山の麓に建てたとされる。勝頼が来ることはなかったが、石垣が残っている。慧とコズエが互いの理解を深める場として使われた。
石垣と大きな木のそびえる枡形門(ますがたもん)の一角が、宇宙へ戻るというコズエを見送るため集まった慧や、温泉街の人たちを温かい気持ちにさせるシーンの舞台となった。

 直木賞作家、西加奈子原作の再生と感動の物語「まく子」。中之条町の四万温泉を中心に、地域の商店街や史跡、祭りなどを巧みに取り入れながら映画のロケが行われた。

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 主人公は、自然豊かな温泉街に暮らす小学5年生の慧(山崎光)。成長期の体の変化に伴い大人になっていくことに戸惑い、女性にだらしのない温泉旅館を切り盛りする父親(草彅剛)には「母ちゃんを傷つけるな」と、厳しい視線を送る。

 そこへコズエ(新音)という同級生の少女が転入してきて、慧は独特な雰囲気に戸惑うが引かれていく。落ち葉を手ですくっては空に向けて、何度となくまくコズエ。ある日、他の星からやって来たと打ち明ける―。

 温泉街で働き暮らす人たちと、やって来る人たち。どこか不器用な人たちに、コズエは何を、まいたのか。信じることや、変化を恐れず、許すことの強さを気付かせてくれる。

❶積善館 (中之条町四万)

  本館は日本最古の木造湯宿建築。アニメ映画「千と千尋の神隠し」のモデル宿の一つとされる。旅館の前にある朱塗りの橋で、再生を願う「サイセ祭り」の八木節のシーンが撮影された。

❷落合通り (中之条町四万)

  昭和の雰囲気が漂う商店街。通りの両側は飲食店などが立ち並ぶ。「サイセ祭り」で、慧やコズエらが作った地球の形のみこしなどが練り歩いた。

❸ 旧名久田小 (中之条町平)

  慧やコズエが通う小学校。今は廃校になっている。授業風景や、校庭で遊んだり、掃除をしたりするシーンが描かれた。

❹潜龍院跡 (東吾妻町郷原)

  戦国武将の真田昌幸が、主君の武田勝頼を迎え入れるため岩櫃山の麓に建てたとされる。勝頼が来ることはなかったが、石垣が残っている。慧とコズエが互いの理解を深める場として使われた。

❺白井城址(じょうし)(渋川市白井)

  石垣と大きな木のそびえる枡形門(ますがたもん)の一角が、宇宙へ戻るというコズエを見送るため集まった慧や、温泉街の人たちを温かい気持ちにさせるシーンの舞台となった。

 山々の緑と清流が爽やかな四万の温泉街、潜龍院跡をバックにそびえる岩櫃山の岩肌、白井城址の巨木…。群馬の景色が、映画の醸し出す優しさを引き立てていた。