▼今春開校した太田工科専門学校で実習が始まった。入学した外国人生徒は教員が操作する旋盤を真剣に見つめる。片言の日本語で質問してメモを取っている

 ▼モンゴル、ネパール、スリランカ出身の1期生15人は2年間でものづくりの技術を学び、卒業後は太田市周辺の企業で働く予定だ。モンゴル出身の23歳男性は「授業はむっちゃ面白い。一生懸命勉強して、車の仕事をしたい」と話す

 ▼授業は50分5こまで、午後2時前に終わる。その後は各自、飲食店やコンビニでアルバイトして生活費を稼ぐ

 ▼学校は旧太田東小の校舎を活用し、すぐ東側にはスバルの工場がある。目標へと真っすぐ進んでいるようだ

 ▼地元の期待も大きい。技術者不足、生産力低下を懸念する声がある中、学校の後援組織も発足した。会長はスバル群馬製作所の副所長。教材として使うエンジンは同社が提供している。特別顧問に太田市長、大泉町長、太田商工会議所会頭が就いた。会員には市内有名企業や金融機関が名を連ねる

 ▼校長は群馬高専名誉教授で、炭素を活用した数々の研究成果を生み出した小島昭さん(78)。開校準備と生徒集めに奔走し、言葉の壁や文化の違いを乗り越えて軌道に乗せた。「地元で必要とされる学校にしたい。本気で学びに来る生徒にものづくりの基本をたたき込み、地域産業の担い手になってもらいたい」と意気込んでいる。