群馬県は15日、桐生市内の養豚場で飼育されているワクチン未接種の子豚4頭がCSF(豚熱)に感染したと明らかにした。県内養豚場での感染確認は5月の同市に続いて8例目で、7例目とは別の養豚場だが、同じ赤城南麓地域にある。同日夜から、この養豚場で飼育されている約5100頭の全頭殺処分を始めた。

 県によると、14日午後6時ごろ、農場の経営主から「10日以降、ほ乳豚の死亡が増えている」と東部家畜保健衛生所に通報があった。発育不良やチアノーゼの症状があった生後25~30日齢の12頭を県家畜衛生研究所で検査した結果、8頭に陽性反応が出たため、国の研究機関に精密検査を依頼して感染が確定した。

 この農場では管理獣医師が生後30~40日程度でワクチンを接種しており、感染が判明した4頭はいずれも接種前だった。7例目とは別農場だが、経営主は同じという。ウイルスを媒介する野生イノシシの侵入を防ぐ防護柵を設置していた。

 農場は養豚場が密集する赤城南麓地域にあり、10キロ圏内には養豚場が111カ所ある。いずれもワクチンを接種しているため、移動制限や搬出制限はない。

 殺処分は21日まで実施し、農場近くに埋却する。25日には農場や埋却地の消毒といった全ての防疫措置を終える予定。農林水産省と県でつくる疫学調査チームが16日に現地入りし、感染経路の調査や分析を行う。

 本年度に入って3例目の感染が確認されたことについて、臨時会見した倉沢政則農政部長は「深刻に受け止めている。飼養衛生管理基準の徹底などを続けながら、抜本的な対策も進めていきたい」と述べた。