趣味がフルマラソンの鯉淵教授。走る時はマスクを外すそうです

 暑い日や運動中にマスクを外すよう呼びかけられている大きな理由は、熱中症を防ぐためです。熱中症とはどんな病気で、どう予防したらいいのでしょうか。環境と人の健康に詳しい群馬大大学院の鯉淵典之教授に教えてもらいました。

マスク着けて運動は危険

 マスクを着けたまま運動することは、危険です。熱中症はもちろん、呼吸しづらくなって体に必要な酸素が行き届かなくなってしまいます。必ず外すようにしてください。
 日常生活では、マスクをしているからといって、熱中症のリスクが急に高まるわけではありません。しかし、口の周りは暑さを感じやすいため、気分が悪くなることがあります。さらにマスクを着けると、口が渇きにくく、水を飲む回数が減ります。結果的に熱中症になることもあるので、定期的な水分補給を心がけてください。

軽い運動で体を慣らそう

 運動したり、暑い所にいたりすると、体温が上がりますよね。すると、汗をかくなどの反応が起きて、体温を下げようとします。しかし、汗をかき過ぎると、水分が不足して血液が減り、必要な量の酸素が脳に届きません。また、体温が十分に下がらないと、内臓が傷付きます。こうして体温や血液量の調節がうまくいかず、体に異常が起きるのが熱中症です。
 熱中症は立ちくらみや吐き気、けいれんなどさまざまな症状が出ます。症状が重いと、命を落とすこともあります。
 暑くなり始めの時季は、体が慣れていないため要注意。普段から外で軽い運動をして、汗をかきましょう。屋内でも熱中症になります。風通しの悪い部屋や、閉め切った場所で運動する時は、注意してください。

 
 

 

 

 

 

 

 


人との距離や会話の有無で

 熱中症の危険が増す夏に備えて、政府からマスクを着けなくても良い場面が示されました。どんな時にマスクを着けどんな時に外して良いのか、厚生労働省が公開しているリーフレットを参考に紹介します。

屋外の場合  屋外にいて会話をする場合、人との距離が2㍍以上保てる時にはマスクを着ける必要はありません。ただし、2㍍以上の距離が確保できない場合はマスクを着用しましょう。
 屋外でほとんど会話をしない場合、人との距離が近くてもマスクは必要ありません。例えば自転車や徒歩で登下校する時や、ランニングなど屋外で人と離れて行う運動、鬼ごっこなど密にならない遊びをする時です。

屋内の場合 屋内でも、人と2㍍程度離れられてほとんど会話をしない状況ならば、マスクを着ける必要はありません。具体的には、図書館で調べ物をしたり本を読んだりする時です。
 一方、屋内で会話をする場合、人と距離が確保できても基本的にはマスクを着けましょう。ただし、十分に換気ができていれば外すこともできます。
 屋内で周りの人との距離が取れない時、例えば人がたくさん乗っている電車の中や人混みの中では着けた方が良いでしょう。お年寄りと会う時や病院に行く時も、感染のリスクがあるため着用がすすめられています。

夏に向けて 夏はプールや体育館を含めた体育の授業や部活動、登下校の時にはマスクを外す方が良いとされます。熱中症の予防のため、外すべき場面を判断できるようにしましょう。