公開討論会で意見を戦わせた(左から)白井氏、新倉氏、小島氏、中曽根氏、高橋氏=Gメッセ群馬

 22日公示、7月10日投開票の参院選を前に、群馬選挙区(改選数1)の立候補予定者5人による公開討論会(高崎青年会議所主催)が18日夜、群馬県高崎市のGメッセ群馬で開かれた。新型コロナウイルス対策など「医療」をはじめとした幅広いテーマで熱く議論が交わされ、各立候補予定者の考え方の違いが鮮明になった。

 討論会に参加したのは、自民党現職の中曽根弘文氏(76)と、いずれも新人で共産党の高橋保氏(64)、NHK党の小島糾史氏(46)、連合群馬副事務局長で無所属の白井桂子氏(60)、政治団体「参政党」の新倉哲郎氏(43)。5人は国家ビジョンや出馬の動機を述べた後、「医療」や「働き方」、「国際問題」などのテーマに沿って、それぞれが持論を展開した。

 会場の大学生からは若者が安心して働き、結婚・子育ての負担を軽減するために必要な施策について質問が投げかけられた。

 中曽根氏は文部大臣(当時)の経験や幼児教育無償化の実現に尽力したことを挙げ、「産み育てやすい環境を整えることが重要」と答えた。高橋氏は残業しなくても普通に暮らせる国にするべきだとし、「給食費を無償化し、大学専門学校の授業料を半額にする」と主張した。

 白井氏は「賃金を上げ、生活にゆとりを持たせることが必要」とし、「教育無償化を進め、将来を見通せるようにしたい」と語った。新倉氏は「若い世代はお金が必要なので、子育て支援金を第1子で100万円、第2子で300万円、第3子で1千万円とすべきだ」とした。小島氏は「子どもは国の宝。出産や教育へのお金の心配を無くすため、子ども1人当たり1千万円を支給する」と訴えた。

 討論会の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信されたほか、21日まで同会議所の公式チャンネルで公開されている。

 同選挙区には、他に行政書士で新人の萩原勝喜氏(81)が出馬を表明している。

日本の課題 解決へ持論

 参院選群馬選挙区の立候補予定者5人による18日の公開討論会。中曽根弘文氏(76)、高橋保氏(64)、小島糾史氏(46)、白井桂子氏(60)、新倉哲郎氏(43)が、新型コロナウイルス対応や働き方、国際問題といったテーマでそれぞれの主張を戦わせた。

コロナ対応 医療問題

 白井氏 国の政策で公立病院の大幅な削減が進められ、医療崩壊直前となった。公立・公的な病院での感染症対策の拡充など命を守る対策の強化が最も大切。

 新倉氏 世界各国と異なり、日本経済はいまだ回復の兆しが見えない。コロナの感染症法上の扱いを2類から5類に引き下げ、医療現場を整えることが必要。

 小島氏 緊急事態宣言の発令で日本経済に大きな打撃を与えた。世界を見ても現状日本の感染者数の水準は低く、感染症対策より経済の回復を重視していく。

 中曽根氏 コロナ対策は内閣感染症危機管理庁の新設で総理直轄の司令塔組織ができる。次の危機に備え、国会、政府一体となって抜本的な強化策を進める。

 高橋氏 専門家の意見を十分に尊重するシステムを作る必要がある。PCR検査数もコロナの撲滅をしようと考えたら、もっと抜本的に行う必要がある。

働き方

 新倉氏 きつい、汚い、危険と言われるインフラ関連分野で外国人労働者が増えているが、日本人がした方が安心感がある。賃上げで日本人の雇用を増やす。

 小島氏 自分もトラック運転手だが、物流業界は人材不足が深刻な状況だ。日本の血液と言われる物流を止めないために労働環境や賃金を改善していく。

 中曽根氏 現政権はさまざまな企業支援策を講じてきた。付加価値を生む原動力は人であり、人への投資が不可欠。多様な働き方ができる環境整備を進める。

 高橋氏 非正規雇用は極力減らして正社員を増やすべきだ。最低賃金を1500円に引き上げ、残業せずに8時間働けば普通に生活できる社会を目指す。

 白井氏 社会人になっても学べる教育機会が重要。企業の内部留保金を社会に還元させ、中小企業の賃上げ負担を肩代わりする政府の対応が求められる。

国際問題 隣国関係

 小島氏 ウクライナは近い将来の日本だ。遺憾だと政府が言うだけでは中国や韓国には通じない。自衛隊を強化し、強い姿勢で外交に臨まなければならない。

 中曽根氏 日本も自国防衛の意志を示して抑止力を高めることが重要。自衛隊を憲法に明記すると同時に議員外交を通じて各国との協力関係を深めていく。

 高橋氏 日本は何があっても戦争をしないことを強みにした方がいい。話し合いで解決していく努力が大事。日本は核兵器禁止条約に参加するべきだ。

 白井氏 ウクライナ侵攻を口実に軍事大国化を主張する思想を危惧している。専守防衛の範囲で対応すべきだが、まずは外交で解決を図らなければいけない。

 新倉氏 日本人は正しい近現代史を教わってない。領土問題は国民が声を上げなければ解決しない。先人が隣国とどう対峙(たいじ)してきたかを学べば答えが見える。