最後の利用客を見送る高橋社長ら(午後6時ごろ)

 老舗衣料品店、タカハシ本店(群馬県高崎市、高橋哲人社長)が展開する同所の「本店タカハシ」高崎店が19日閉店し、72年の歴史に幕を閉じた。多くの市民に親しまれたが、建物の老朽化や利用客の減少などを受けて中心市街地から撤退。最後の営業日には常連客らが訪れ、名残を惜しんだ。

 「本店タカハシ」の本店に当たる高崎店は1950年に同市本町から移転し、72年に現在の建物が建てられた。低価格販売で女性を中心に支持を集めた。1階で婦人服、2階で紳士服などを扱う。3階より上は事務所や倉庫だが、35年ほど前までは利用客の休憩所などを備え、市民の憩いの場となっていた。

 閉店を明らかにしてから同店には惜しむ利用客が連日訪れ、従業員と思い出話に花を咲かせた。高橋社長(50)も店頭に立ち「惜しんで下さるお客さまが多く涙ながらの毎日。お客さまの人生の場面場面で登場する場所になっていた。今後の展開にも期待を寄せられ勇気づけられた」と話す。

 常連客という関口務さん(70)=前橋市西片貝町=は「着る物はほとんどここで買った。店員さんが優しく声をかけてくれて、言葉のやりとりがすごく勉強になった」と思い出を語り、「自分も接客業で、本店タカハシを通じ成長できた」と別れを惜しんだ。

 建物は取り壊され、跡地にはマンションが建設される見通し。

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