▼無視や暴力、SNSでの中傷など、いじめの被害者は精神的、身体的に傷つき、自尊心が崩壊してしまう。教育現場だけでなく社会全体で防止に向けた啓発が行われているが、耳をふさぎたくなるニュースが後を絶たない

 ▼深刻ないじめに遭っているのに、親や教諭に相談できず、我慢している子どもたちがたくさんいる。悲しい現実を、大切な家族や周囲に知られたくない。その思いは痛いほど分かる

 ▼先日、伊勢崎市内で「いじめ防止フォーラム」が開かれた。伊勢崎・佐波地区の小中高生と特別支援学校の代表、保護者、教諭、教育関係者が参加した。子どもたちからは「相手の変化に気付いてあげよう」「相談しやすい雰囲気やきっかけをつくろう」など根絶に向けた意見が発表された

 ▼注目したのは、耳を傾ける保護者や教育関係者の姿。子どもたちに歩み寄り、本音を語ってもらいたいという真剣さを感じた。講評で県教委の担当者は「子どもたちだけで解決することはできない」と、大人に協力を求めた

 ▼県教委によると、県内の学校現場で認知されたいじめは2020年度、3301件に上った。県教委は「見逃すことがないよう丁寧な対応が欠かせない」としている

 ▼いじめは絶対に許さない―。SOSを見逃さず、しっかりと対策を講じねば、いじめは隠れた場所で芽を出す。子どもたちが安心して学べる環境を守らねばならない。