県立公園群馬の森(高崎市)にある朝鮮人労働者追悼碑の設置許可更新を求める訴えを最高裁が退けたことを受け、碑を管理する原告側の市民団体などは20日、東京都内の参院議員会館で抗議集会を開き、最高裁に対する抗議文を採択した。弁護団長の角田義一弁護士は改めて設置を認めるように山本一太知事に要求する考えを示した。

 集会は「『記憶 反省 そして友好』の追悼碑を守る会」などが主催し、約100人が参加した。同訴訟弁護団事務局長の下山順弁護士が裁判の経過を説明。研究者の竹内康人氏が朝鮮人強制労働、一橋大名誉教授の田中宏氏が歴史認識をテーマに、歴史的な出来事を直視する重要性をそれぞれが訴えた。

 抗議文は「『言論・表現の自由』は最大限保障されなければならないと訴えたことに対して、『憲法の番人』である最高裁が、その役割を自ら放棄したことに驚き、また怒りを禁じ得ない」としている。今後、最高裁に提出する方針。

 集会後の記者会見で、角田氏は「追悼碑を撤去しなければならない理由は何もない」と強調。「追悼碑を撤去した場合は日韓、日朝関係にも影響がおよび、国際問題に発展するという認識があるのか、知事の考えを聞きたい」とした。

 追悼碑は「宗教的、政治的行事を行わない」との条件で2004年に設置された。県が14年、追悼式で「強制連行」という文言を含む発言があったとして設置許可を更新せず、市民団体が同年、違法だとして処分取り消しなどを求めて県を提訴した。

 18年の前橋地裁判決は県の不更新を違法としたが、昨年の東京高裁判決は一審判決を取り消した。最高裁は今月15日付で「上告事由に該当しない」などとして上告棄却を決定。併せて、上告受理申し立てを受理しないことを決めた。

 県都市計画課は「設置団体に撤去するよう求めていきたい」としている。