平和祈念公園で名前を読み上げた玉那覇さん
安中市内で名簿を読み上げる安田さん(右)と内田さん

 太平洋戦争末期の沖縄戦戦没者を悼む23日の「沖縄慰霊の日」を前に、沖縄県営平和祈念公園(糸満市)の「平和の礎(いしじ)」に刻まれた沖縄戦戦没者24万1632人全員の名前を読み上げる催しが同公園などで開かれており、群馬県安中市出身の玉那覇とし子さん(70)=糸満市=ら3人が22日、本県の881人の名前を読み、追悼した。

 玉那覇さんと共に群馬県を担当したのは、安中小時代からの友人の内田美和子さん(70)=安中市小俣=と、安田真理子さん(70)=高崎市吉井町南陽台。玉那覇さんは同公園で、内田さんは安田さんと自宅から電話とオンラインを使って参加し、1時間ほどで全員の名前を読み上げた。

 玉那覇さんは結婚を機に沖縄県に移住した。地元の歴史を深く学ぼうと、8年ほど前に糸満市のガイド養成講座に参加し、同公園でガイドを務めている。地元紙で催しを知り、2人に参加を呼びかけた。

 事前に沖縄県から提供された名簿は一部の戦没者に振り仮名がなかったため、群馬県国保援護課の協力で振り仮名を補足し、新たに名簿を作成。同姓同名の戦没者には出身地を追加し、分かりやすくした。

 終了後、3人は「ほっとした。今後も私たちのように戦争を知らない世代の多くの人に沖縄戦を知ってもらえるように発信していきたい」と話した。同課は「一人一人の名前を呼んでもらえてありがたい」と感謝していた。

 催しは一人一人の名前と向き合って慰霊するとともに恒久平和を願い、戦争の悲惨さを後世に伝えようと、国内外の有志でつくる実行委員会が初めて企画。沖縄と東京をメイン会場にオンラインや電話を交えて12日に始まった。国内外の1500人以上が参加し、沖縄戦の組織的戦闘が終了して77年になる23日朝まで行われる。