右から届け出順(敬称略)

 22日公示された参院選で、群馬選挙区はNHK党新人の小島糾史氏(46)、政治団体「参政党」新人の新倉哲郎氏(43)、自民党現職の中曽根弘文氏(76)=公明党推薦、無所属新人の白井桂子氏(60)=立憲民主党推薦、共産党新人の高橋保氏(64)の5人が立候補を届け出た。立候補者数は同選挙区の改選数が2から1に変更された2007年以降で最多。7選を目指す現職に新人4人が挑む選挙戦が火ぶたを切った。

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現職に4新人が挑む

 中曽根氏は午前9時20分ごろ、前橋市内の選挙事務所で第一声を上げた。安全保障や物価高など国内外の課題に触れ、「日本の将来を左右する選挙。国民の生命や財産、国土を守るために再び働かせてほしい」と訴えた。

 高崎市内の出陣式では約300人の支援者と気勢を上げた。その後は藤岡、伊勢崎両市を遊説。夕方に前橋市の出陣式に臨んだ。公明の推薦に加え、医療、農業、建設業など多くの業界団体から支援を取り付け、6期36年の実績に見合った大差の勝利を目指す。

 白井氏は午前9時45分ごろ、前橋市内の選挙事務所で開いた出陣式で「この瞬間から、日本の政治を変えよう」と笑顔で出発。県庁前の第一声では「政治が機能不全に陥っている。私が直し、皆さんと共に政治を行っていく」と述べ、物価高対策や消費税の減税、子育て支援の拡充などを訴えた。

 白井氏が副事務局長を務める連合群馬や、立民・国民民主両党県連の幹部もあいさつし、三者の結束をアピール。高崎市内を遊説後に合同選対が事務所開きを行い、参加者全員で必勝を誓った。

 高橋氏は正午過ぎ、県庁前で第一声。「戦争か平和かを決める大事な選挙」として憲法9条を生かした外交のほか、消費税を減税し、賃金を上げる経済対策の必要性を訴えた。後援会員や教員時代の同僚らが駆け付ける中、楽器のキーボードを片手に「比例も共産党」などと呼びかける自作の歌も披露した。

 前橋市内の住宅地や商業施設を巡って演説し、自公政権が年金の減額や非正規雇用を増やす労働政策を進めたことで貧富の差が拡大したと主張。軍拡や改憲の議論を批判した。

 小島氏は午前11時ごろ、高崎市のJR高崎駅西口で第一声。高崎、前橋両市を遊説した。商業施設前では、NHKのスクランブル放送の実現や物流ドライバーの環境改善を訴え、「今の生活に少しでも不満があれば耳を傾けてほしい」と呼びかけた。

 新倉氏は午前9時40分ごろ、前橋市中心街の立川町通りで第一声を上げた後、主に東毛地域を巡った。街頭では教育の重要性や食と健康、国の守りといった三つの重点政策を軸に訴え、「政権与党に参政党の勢いを見せつけたい」と声を張り上げた。

 立候補を表明していた諸派の萩原勝喜氏(81)は「供託金を用意できなかった」とし、出馬を断念した。

 比例代表には群馬県関係で、元衆院議員の堀越啓仁氏(42)が立民公認で立候補した。

候補者の第一声(届け出順)

庶民目線で訴え 小島糾史氏

 NHKの委託訪問員への対応で困ったことはありませんか。スクランブル放送の実現により、NHKの受信料制度を公共料金のように、使った人が支払う平等な制度に変えるべきだ。物流党代表として日本の血液である物流を支える人の環境も改善していきたい。私自身、トラックドライバーとして今でもハンドルを握っている。皆さんと同じサラリーマン。庶民の目線で訴えていきたい。(午前11時ごろ、JR高崎駅西口)

根本問題 真剣に 新倉哲郎氏

 安全保障や回復の兆しが見えない経済、若年層の自殺―。日本の現状を知れば知るほど、将来を不安に思う。小手先やその場しのぎの政策では限界がきている。根本的な問題を真剣に考え、日本を良くしたい。そう思って立候補した。各地で声を聞いていると、今、県民は政治に失望していると感じる。そういう人たちの受け皿になり、熱い政治観をこの選挙で呼び起こすため、戦い抜く。(午前9時40分ごろ、前橋・立川町通り)

命と暮らし守る 中曽根弘文氏

 政治に課せられた最大の課題は国民の命と暮らしを守り、新しい時代を切り開くこと。中国、北朝鮮、ロシアは軍事力を強化しており、日本の安全保障環境は厳しい。防衛力を強化し、抑止力を高めなければならない。外交力も重要で、各国とのパイプを生かして平和構築に向け努力する。子どもが夢を持ち、若者が希望を語り、お年寄りが生きがいを持って安心して暮らせる国づくりに取り組む。(午前9時20分ごろ、前橋市内の選挙事務所)

現実的な政策を 白井桂子氏

 賃金が上がらず、物価だけが高騰し、私たちの生活は苦しくなっている。一部の人が豊かになれば、それでいいのか。子どものために食費や医療費を削る、そんな日本にしていいのだろうか。消費税を下げ、庶民、住民の感覚で賃金を増やし、経済を回していくことが不可欠だ。皆さんの声や意見を集めて、大樹のようにして花を咲かせたい。住民の生活を支える、現実的な政策を作りたい。(午後1時ごろ、前橋・県庁前)

平和外交目指す 高橋保氏

 ロシアのウクライナ侵攻は許されない。日本は憲法があるからこそ戦争をせずにこられた。武力ではなく話し合いで紛争を解決する平和外交を目指す。人命より利益を優先させることがあってはならない。税による富の再分配で、福祉を充実させる。物価高を踏まえて消費税を下げ、最低賃金は上げて正社員が当たり前で、給料が上がる国にする。今回の選挙は平和と暮らしがかかっている。(午後0時20分ごろ、前橋・県庁前)