コンパクト葬を提供する天国社典礼館の式場=前橋市天川大島町

 新型コロナウイルス感染症の拡大により、群馬県内の葬儀が変化している。感染予防を理由に、少子高齢化で小規模化が進んでいた葬儀の縮小傾向が顕著で、通夜を行わず参列者も10人前後という家族葬が増えている。県内を中心に葬儀施設を展開する「天国社中央」(前橋市天川大島町、福井謙一社長)は26日、前橋市内にニーズが高まる「コンパクト葬」向けの専門施設をオープンする。

 同所に開業する「天国社典礼館」は、入り口を抜けるとすぐに約33.5平方メートルの式場が広がるコンパクトな造り。延べ床面積は平屋建て約120平方メートルで、同社の中規模葬儀施設と比べても半分以下だ。

 ここで行われるのは、参列者が家族や近親者のみの10人前後、通夜もない「1日葬」などと呼ばれる小規模の葬儀だ。かつては参列者が数百人規模の葬儀は珍しくなかったが、コロナによって式場に大勢が集まることを回避し、大人数での会食を避ける葬儀が一般的になりつつある。

 コロナ前から少子高齢化や核家族化により、葬儀は小規模化する傾向があった。同社の津久井達也営業・葬祭統括部長(53)は「親しい人だけで見送る家族葬が主流となる中、コロナによりその流れに拍車がかかった」と説明する。

 新施設での葬儀の料金は38万円(税抜)からと、従来の一般的な葬儀と比べて大幅に価格を抑えた。それでも通常の葬儀で提供するひと通りのサービスを含む料金となっている。

 同社によると、特に県内でも都市部の前橋、高崎両市では、葬儀のコンパクト化が顕著だという。通夜を行わず費用を抑えながらも、故人や遺族の思いを取り入れたオーダーメード型の葬儀の需要が高まっている。現在では同社の全葬儀のうち約2割を、コンパクト葬の規模の葬儀が占めている。

 葬儀社にとって、葬儀の小規模化は利益の減少も意味するが、津久井部長は「コンパクト葬という選択肢の拡大と費用イメージの刷新を図った。新しい形の葬儀の需要を掘り起こしていきたい」と意欲的だ。

 26~28日に内覧会とオープンイベントを開催する。問い合わせは同社(電話027-225-1059)へ。

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