妙義山が来年で国の名勝指定から100周年を迎えるのに合わせ、群馬県富岡市は本年度、ドローンなどで撮影した妙義山のVR(仮想現実)動画を作る。険しい山に登らなくても専用のゴーグルをのぞけば登山を疑似体験できるようにすることで、幅広い世代に魅力を発信し、誘客増を目指す。

 23日の市議会一般質問で明らかにした。VR動画はビデオカメラやドローンで山頂付近の難関ルートや絶景を撮影し、本年度中に完成させる。市立妙義ふるさと美術館(同市妙義町)に併設予定のビジターセンターに来年度から専用ゴーグルを置き、来館者が登山気分を味わえるようにする。

 市は「雨で山に登れなかった人や、体力的に登山が難しい高齢者ら多世代に楽しんでもらいたい」としている。

 並行して観光PR動画も作る。妙義神社や道の駅みょうぎのほか、県立森林公園「さくらの里」(下仁田町)や中之嶽神社(同)といった市外の観光地も撮影予定。訪日外国人を念頭に日本語と外国語で3分の短編と20分の長編を作り、同センター内で放映したり、屋外イベントで流したりする。動画投稿サイトや、SNS上で大きな影響力を持つ「インフルエンサー」による情報発信なども計画している。

 市世界遺産観光部の森田昭芳部長は「妙義エリアの景色は素晴らしいが、PR不足が課題。動画によって多くの人に地域を訪れてもらえればうれしい」と期待した。

 市は本年度一般会計当初予算に動画制作費390万円を計上している。