▼カナダで生まれ、世界各地に広がったとされる「キャンドルナイト」。みなかみ町でも町民有志が夏至と冬至の前後、公園や観光施設などで開催してきた。コロナ禍で休止していたが、きょう2年ぶりに再開する

 ▼照明を消し、エアコンも止めて、ろうそくの炎が揺らめく中でゆったりと過ごす。そんな時間を通して、国連教育科学文化機関(ユネスコ)のエコパークに認定された豊かな自然に感謝するとともに、その自然との共生を目指していることを体感してもらう

 ▼2010年、旅館社長やリンゴ園主らが実行委員会を立ち上げたのが始まり。当時、同町を担当していた縁で筆者も手伝わせてもらっている。同じ目的を持つ人たちと、同じ時間と場所を共有できることが心地よい

 ▼イベントはまさに手作り。燃焼時間や炎の大きさを調整できる液体タイプのろうそくなどを数百個並べ、一つ一つ火を付ける。並行して廃油を使ったろうそく作りのワークショプやミニコンサートも開く

 ▼派手な演出や来た人を驚かせるような仕掛けもない、きわめてシンプルなイベントだ。それでも多くの人が訪れ、満足した様子で帰っていく

 ▼会場に足を運んだからといって、すぐに何かが変わるわけではない。だが、夏至や冬至の夜の経験が、いつか古里や自然を守る取り組みにつながったり、新たな一歩を踏み出す力になれば、これほどうれしいことはない。