展示車両とテントが並ぶ広場
利用者に人気があるトロッコ列車

 安中市の碓氷峠鉄道文化むらは、昨年から冬季を除く季節に月数回、閉園後の園内でオートキャンプを受け入れている。昭和―平成に活躍した鉄道車両に加え、雄大な妙義山の緑を間近で楽しめるスポットとして、親子連れや鉄道ファンから注目されている。

 屋外展示場には1997年の北陸新幹線開業に伴い、廃止となったJR信越線の横川―軽井沢駅間で活躍した電気機関車EF63形や、蒸気機関車(SL)D51形などが並ぶ。同展示場の芝生部分をキャンプ用に計15区画開放する。

 憧れの名車両の真横でテントを設営でき、たき火台を使用することもできる。炎に照らされて夜空に映える車体を眺めたり、黒光りする車輪の近くでくつろぐことができ、非日常を味わえる。鉄道文化むらの見学もできるので、キャンプの前後に親子で展示車両や信越線の歴史を学ぶことも可能だ。

 鉄道テーマパークなのでキャンプ専用の設備は用意されていないが、園内には水道、トイレといった基本的な設備があり、スタッフも待機する。貸し出し用テント(3千円)もあり、手ぶらでの参加も可能だ。

 4月から新たに189系「特急あさま号」前の駐車場に、キャンピングカーを受け入れるスペース(8区画)を設けた。高速道からのアクセスが良く、長野県軽井沢町からも近い立地から、県外のオートキャンパーのニーズも期待できる。

 サイクリングとソロキャンプを楽しんだ木村薫さん(32)=榛東村=は「夜間のライトアップも楽しめ、普段はできない体験ができる。日中とは異なる表情を見せる夜間の展示車両も魅力の一つ」と満足した様子だった。(田島孝朗)

 【データ】利用料金は中学生以上3千円。4歳以上小学生以下千円。普通車1台2千円、キャンピングカー1台4千円。テントは1張りごとに2千円。峠の湯の入浴が付く。予約は文化むら(☎027-380-4163)で受け付ける。

●記者のトレンド予測● 特別な夜 誘客呼び水に
 誰もいない夜間に博物館や美術館などで冒険してみたいと思ったことはないだろうか。夜の文化むらは静かで、自然が奏でる音を心地よく感じられる。近くの日帰り温泉施設「峠の湯」行きのトロッコ列車も特別運行。列車を吹き抜ける風と温泉が、汗ばんだ体をリフレッシュさせてくれる。

 グランピングとは異なる特別感を提供する“ナイトミュージアム”。コロナ下で来場客減少に苦しむ多くの施設にとって、呼び水になるかもしれない。

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