テレビの電源を落として節電するヤマダデンキLABI1ライフセレクト高崎=27日午後

 企業や家庭に節電を呼びかける「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」が東京電力管内に発令された27日、群馬県内の小売店などは不要な照明を消したり、展示する製品の電源を落としたりして節電に努めた。一方、電力需要が高まる要因となっている猛暑により、エアコンなど季節商品の売れ行きが加速している。

 家電量販店最大手のヤマダホールディングス(高崎市)は、店頭に展示するテレビや照明器具、扇風機のうち8割の電源を切る対応を取った。節電への取り組みを伝えるポスターを急きょ作製し、来店客に理解を求めた。

 一方、急激な気温上昇でエアコンの販売は好調だ。高崎駅直結のLABI1ライフセレクト高崎は、25、26両日の売り上げが前週末比3.5倍に増えた。新井克哉店長(44)は「電気料金が上がっていることもあり、省エネ性能が高いモデルが出ている」と話す。

 群馬銀行(前橋市)は、各部署に節電協力を要請した。窓口が閉まる午後3時以降は、客の退店後に速やかにロビーを消灯。使っていないパソコンやコピー機の電源を切るなどの対応を取った。

 スーパーのベイシア(同市)は、食品を効率よく冷やせるように冷蔵、冷凍ケースに陳列できる最大規定量を順守するよう各店に求めた。今後も逼迫が続く可能性があることから、さらなる対策やガイドラインの作成を検討するという。

 電気を使わずに涼を感じられる商品が人気なのは、ホームセンター大手のカインズ(埼玉県本庄市)。アイス枕や冷感寝具、冷却スプレーなどが好調だ。25日に最高気温が40度を超えた伊勢崎市の店舗では、直近1週間(20~26日)のクール用品売り上げが前年同期の6倍超に上った。担当者は「節電要請下に活用してほしい」と呼びかける。

 生産計画に基づいて操業する製造業は、限定的な対応にとどまった。県内に生産拠点を置く太陽誘電(東京都)は「操業停止などの対応は取っていない」と説明する。同社はこれまでも太陽光パネルを設置するなど、省エネや創エネの取り組みを進めてきた。担当者は「電力供給が不安定な海外生産拠点でのノウハウもあり、通常操業で対応できると判断した」と話した。

 SUBARU(スバル、東京都)も通常通り操業した。担当者は「経済活動継続という観点から生産ラインを止める判断は難しい」と打ち明ける。東京本社の冷房の設定温度を上げるなど、「できる範囲で節電に努めている」としている。

 東京電力パワーグリッド群馬総支社(前橋市)によると、県内各支社は管内自治体に対し、防災無線や防災メールを使った住民への協力要請を働きかけた。東電担当者は「皆さまの体調管理が最優先。冷房を適切に使用するなど熱中症に気を付け、無理のない範囲でご協力いただきたい」と呼びかけている。