午後3時の「節電をしてください」の放送とともに日差しを抑えるためブラインドを下ろす県職員=県庁

 群馬県を含む関東甲信が梅雨明けしたとみられると発表された27日、県内は晴れて3日連続の猛暑日を記録した。梅雨は記録的な短さで、今後も厳しい暑さが続くとみられる。県民は「体温超え」の暑さにうんざり。農家は収穫量への悪影響を懸念する。気温上昇の余波で節電を求められ、エレベーターを止めるなどした自治体もあった。

 「こんなに早く明けるなんて。してやられた」。清掃業の町田由美子さん(60)=前橋市南町=はうんざりした様子で汗を拭った。自転車で通学する樹徳高1年の田島優安さん(16)は「登校しただけで汗びちょびちょ。日焼け止めも流れた」と苦笑い。JR高崎駅のカフェで冷たい飲み物を注文した高崎市内の女子高校生(15)は「6月と思えない蒸し暑さ。前髪が張り付いちゃう」と手で顔をあおいだ。

 ズッキーニを露地栽培する小宮拓也さん(54)=東吾妻町厚田=は収穫作業を始めたばかり。気温が高いと育ちやすく出来栄えも期待できるが、少雨などで高温障害を起こせば収穫が減る恐れがある。「露地は天気次第。猛暑日が続くのは怖い」と話した。

 コメ農家も神経をとがらせる。農事組合法人役員の福島和芳さん(66)=玉村町福島=は、高温の日が続くと病害虫が発生しかねないと指摘する。伊勢崎市の浅見誠さん(51)は水温が上がり過ぎないよう、田んぼに水を入れる頻度を増やすことを考えている。

 アジサイ約8千株が見頃を迎えた小野池あじさい公園(渋川市)で観光客を案内している岸邦夫さん(84)は、雨が降らないと花がしおれ、新芽が出る時期に水分がないと来年の開花にも影響すると説明。「アジサイも陽気についていけない」と話した。

 太田市は午後に本庁舎のエレベーター8台中3台を止め、一部の天井照明も消した。草津町は電力消費を抑えるため、西の河原公園や地蔵地区の周辺のライトアップを遅らせた。

 自治体は一斉メールや防災無線で暑さへの警戒と節電を呼びかけた。一方、「涼みに来る人もいて、現状以上の節電は難しい」「高齢者が多く、体調を考えると安易に節電できない」とする所もあった。

 節電に積極的に協力しているという野中ヨシ子さん(82)=前橋市青柳町=は「日陰が多くて涼しいから、敷島公園まで車で来た」と話した。

 県内11消防局・本部によると、27日午後6時時点で26人が熱中症の疑いで救急搬送された。このうち吉岡町の路上で倒れていた男性(72)と高崎市の屋内で倒れた男性(46)、同市の畑にいた男性(97)の3人が重症と診断された。