周囲に相談できないまま悩む人の電話相談に応じ、自殺を防ぐ社会福祉法人「群馬いのちの電話」に寄せられた2021年の相談件数は2年ぶりに増え、前年比1619件増の1万3064件だったことが同法人への取材で分かった。コロナ下で失業や生活苦に関する相談が増えたほか、著名人の自殺が相次いだことの影響も懸念されるという。

 相談件数はリーマン・ショックの影響が出た2013年の2万656件がピークだった。14~19年は1万7千件を超えていたが、20年は感染症対策で受け付けを中断・短縮した影響もあり1万1445件に減った。

 21年の相談を内容で分けると、生活苦などが含まれる「生き方、生きがい」が1833件で最も多く、次いで「孤独」1187件、「不満」1047件などと続く。男性はこのほかに「統合失調症」、女性は「うつ」の相談が目立った。

 男女とも40、50代からの相談が5割を超え、増加傾向にあるという。

 相談員のなり手不足や高齢化も課題となっている。相談員はボランティアが担うが、21年に県内で活動した相談員は140人と18年の172人から2割近く減少しており、同法人は相談員の養成講座の受講者を募集している。

 厚生労働省によると、2021年の全国の自殺者数は、本県の380人を含む2万830人だった。人口10万人当たりの自殺による本県の死者数の割合は19.6%で、全国平均(16.7%)を上回った。

 同法人の今井洋事務局長は「相談員の高齢化などの課題もあるが、少しでも相談者の役に立ちたいという思いは変わらない。悩んでいたら、ささいなことでも電話してほしい」と呼びかけている。

 相談電話(☎027-221-0783)は年中無休。受け付けは午前9時~翌午前0時(第2、第4金曜は24時間体制)。

 相談員養成講座の締め切りは8月31日。問い合わせは平日に事務局(☎027-221-1880)へ。