20日から本県に滞在し、榛名湖の撮影に取り組んでいる頭山さん

 全国の若手芸術家5人が県内に滞在しながら創作活動やワークショップなどを行う群馬県の新規事業「AIR(アーティスト・イン・レジデンス)アートプロジェクト」が本格的に始動した。制作風景の動画配信や子ども向けアート教育プログラムなどを通じ、本県ゆかりのアーティスト育成と芸術を通じた地域振興につなげる。写真家の頭山ゆう紀さんら2人が先陣を切って来県し、高崎市や藤岡市で制作に取り組んでいる。

 頭山さん以外の参加アーティストは、陶芸家の小野沢弘一さん、現代美術作家の江上越さんと山本千愛さん、画家の佐藤令奈さん。美術館長や大学教授などでつくる運営委員5人が18~40歳の芸術家を対象にそれぞれ推薦した。子ども向けの教育プログラムは江上さん、山本さん、佐藤さんの3人が予定している。

 5人は9月にかけて順次来県し、榛名湖アーティスト・レジデンス(高崎市)、シロオニスタジオ(藤岡市)、中之条町アーティスト・イン・レジデンスを拠点に、2週間から1カ月半ほど創作に取り組む。滞在中の制作費や教育プログラムの実施費用が県から支給される。

 完成作品を県内施設で展示するほか、制作の様子を動画投稿サイト「ユーチューブ」の県公式チャンネル「ツルノス」で公開する予定。

 頭山さんは20日から榛名湖アーティスト・レジデンスに滞在し、榛名湖を撮影する。頭山さんは普段、日常生活で見つけた植物の撮影が多く、水中撮影は初めてという。「湖の中はどうなっているか分からない。複数の写真を重ねたりして、模様や絵のように表現したい」と構想を話す。

 中之条町に滞在する佐藤さんは、制作と教育プログラムを組み合わせる計画。事前に町内の小学生向けワークショップを開き、そこで出た児童の意見を取り入れた絵画を9月から制作する。その上で10月に子どもたちと対話型の作品鑑賞会を開くという。

 同プロジェクトは、県が2020年度から進める「アーティスティックGUNMA」の一環。県文化振興課は「若手アーティストを支援しながら、アートが身近な暮らしを実現したい」としている。