農業分野での活用が増えているドローンの知識や技術を身に付けてもらおうと、高崎健康福祉大は農学部の学生向けに操縦士ライセンスを取得できる教室を開設した。国土交通省が把握する県内の無人航空機の講習団体は15団体ほどあるが、1日時点で大学は初めて。同大は全国でも珍しいとしている。

 取得できるライセンスは、ドローン開発などを手がけ、講習団体の管理団体を務める東光鉄工(秋田県大館市)発行の「マルチコプター技能認定証」。授業は農学部の教授と講師の計3人が担当。学生は最低10時間以上の飛行練習、規制や飛行時の申請方法などを学んだ上で、技術と学科試験を受験する。

 昨年、作物園芸システムコースの3年生向けに始めたドローンに関する講義と実習の受講者のうち、4年生でさらに学びたい学生が対象。現在は同コース農業情報システム学研究室の4年生を中心に試行的に始め、本年度中のライセンス取得を目指している。

 同大によると、遠隔地からリモートで生育状態をモニタリングする際や3D地図の作成、農薬のピンポイント散布など、農業分野でのドローン活用は広がっている。

 ドローン操縦にライセンスは必須ではないが、認証習得を通じて一定の知識や技術が身に付けられ、周囲に証明できる。人口集中エリアや夜間時の飛行など航空法で規制対象のエリアを飛行する場合に、必要な国への申請の一部を省略できる利点もあるという。

 一方、国内では20日から、100グラム以上の無人航空機の登録が義務付けられるなどドローンに関する法整備が進んでいる。

 マルチコプター指導員技能認定証を持ち、指導の中心を担う農学部長の大政謙次教授(71)は「さまざまな規則ができて飛行の制約があるため、知識がないと飛ばすのが難しいこともある。ライセンス取得は操縦の安心につながる。大学でマスターして現場で生かしてもらいたい」としている。