水難事故防止に着用が呼びかけられているライフジャケット=モンベル高崎店

 連日の猛暑と新型コロナウイルスの感染減を踏まえて、今夏は海水浴や釣りといった海のレジャー客が増えると予想されている。群馬県に近く海水浴場が多い新潟県では、直近5年間に溺れるなどして第9管区海上保安本部(新潟市)が出動した139人のうち、群馬県民が地元外で最多の22人を占めた。海保は海の知識とライフジャケット(救命胴衣)両方を身につけるよう呼びかけている。

 新潟県によると、この2年間は同県の海水浴場62カ所のうち複数の施設がコロナ禍を理由に開放しなかった。今年は感染状況が落ち着いていれば7月以降に海開きできる所が増え、客足も伸びると見込んでいる。

 海保によると、2021年までの5年間に同県の海でレジャー中に溺れるなどの事故に遭った139人を都道府県別に見ると、最多は地元新潟の75人。次いで群馬22人、長野17人、東京9人、埼玉6人の順に多かった。群馬県在住者のうち1人が死亡した。

 海の事故には①泳力を過信したり足がつったりして溺れる②釣り人が防波堤や消波ブロックから滑落する③風でボートが転覆する―などがある。特に子どもは溺れる時、静かに沈んでしまい気付かれにくいという。海保は、全員がライフジャケットを着用し、強風や潮の満ち引きの情報を十分調べてから出かけるよう促す。

 「離岸流」と呼ばれる沖へ向かう幅十数メートルの強い流れにも注意が必要という。どの海水浴場でも起こり、「巻き込まれると怖いが、慌てて浜辺へ戻ろうとすると溺れる」と担当者。じっと浮いて救助を待つか、浜辺と平行に泳いで離岸流を脱出するのが有効とした。

 モンベル高崎店(高崎市)は水遊びや釣りに適した機能別のライフジャケットを取りそろえる。売れ筋は大人8580円、子ども6160円の製品という。

 加瀬田翔吾店長は「アウトドア人口の増加と安全意識の高まりで買い求める人が増えた。簡単な水遊びでも必要かと聞かれるが、命を守る必須装備と考えて勧めている」と話す。同社は子どものライフジャケット着用を促す任意団体の取り組みに賛同し、特製Tシャツの売り上げの一部を寄付する活動も行っている。