スゲノ沢に風車を飾る井上さん(左)と黒沢さん

 520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故現場「御巣鷹の尾根」(上野村楢原)の管理人、黒沢完一さん(79)らが29日、尾根で最も多くの墓標が並ぶスゲノ沢に、犠牲者への鎮魂などの思いを込めた風車240本を飾った。

 事故の風化防止を訴える有志団体「御巣鷹の事故を忘れない会」の井上育代さん(59)=伊勢崎市=がボランティアで協力。登山道の手すりに設置台を取り付け、黄や青、ピンクなど色鮮やかな風車で彩った。

 井上さんは5年ほど前から風車の設置を手伝っている。県民として事故を忘れたくないとし、「登山者が風車が回る様子を見ることで癒やしを感じ、眠っている人の声に耳を傾ける機会になれば」と話した。

 風車の飾り付けは2010年、遺族が頂上付近の「昇魂之碑」前で始め、15年からスゲノ沢に場所を移した。黒沢さんは「風化を防ぐためには山に変化を与えることが大切。慰霊に訪れる人がいる限り続けていきたい」と語った。