▼長机に和太鼓リズムゲームのコントローラーやモニターが並ぶ。その前に座るお年寄り。音楽が始まると、リズムに合わせて太鼓を叩き、得点を競う。いずれも初挑戦だが、すぐにこつをつかみ高得点を挙げていた

 ▼集まったのは、ゲームを筋力や認知機能の低下防止、世代間交流に役立ててもらおうと県長寿社会づくり財団が太田市で開いた「シニアのeスポーツ講座」受講者だ

 ▼「子どもとの交流に活用したい」「太鼓のばちの連打がいい運動になる」など、受講理由や感想はさまざま。初対面の対戦相手ともすぐに打ち解け、高得点を挙げるこつを教え合っていた

 ▼「eスポーツ」はコンピューターゲームによる対戦を、スポーツ競技としてとらえた際の呼び方。ゲームは白熱しやすく、集客力も高いため「若い世代のもの」とのイメージが強い

 ▼ただ、実際のスポーツに比べると、性別や年齢による力の差が小さく、幅広い層が参加できる。そんな特徴を新産業創出や人材育成、健康増進、世代間交流などに活用しようと、県は2020年に専門部署を設け、普及を図っている

 ▼効果的に活用するにはeスポーツの楽しさをより多くの人に体感したり、身近に感じたりしてもらうことが欠かせない。eスポーツはまだまだ発展途上で、柔軟な発想で自由に展開していけるはず。どんな場面にどう生かしていくのか。今後の展開が楽しみだ。