文化的な地域資源を活用した観光の磨き上げと創出を目指す国の支援策で、文化庁は30日、全国から提案のあった22件を採択した。本県からは忍者文化で町おこしを担う合同会社岩櫃(いわびつ)城忍びの乱(東吾妻町原町、斎藤貴史代表社員)と、養蚕農家や繊維関連業者らでつくる富岡シルク推進機構(富岡市富岡、高橋純一理事長)の2件が選ばれた。国が2千万円を上限に事業経費を負担し、文化資源の高付加価値化を支援する。

 支援策の名称は「観光再開・拡大に向けた文化観光コンテンツの充実事業」。専門家のアドバイスを各地の人材・組織に蓄積し、適正な収益を上げる「上質な文化観光コンテンツ」を生み出す狙いがある。採択事業の取り組みを事例集にまとめ、文化観光のモデルとする。

 岩櫃城忍びの乱は「吾妻忍者アカデミー創出事業」として、忍者の知識や技術を学ぶ「忍者学校」をパッケージ化し、観光客に提供する。総事業費は約1900万円。忍者道具の常設展示施設「岩櫃真田忍者ミュージアム(にんぱく)」などを拠点に、体術・武器操作、古典芸能などを体験してもらう。斎藤さんは「蓄積した人脈やノウハウを生かし、吾妻忍者の魅力を広く伝えたい」と話す。

 富岡シルク推進機構が提案した「世界遺産『富岡製糸場』と富岡シルクを資源とした高付加価値化」は、事業総額2250万円。地元産の繭を原料とする「富岡シルク」の価値向上と、富岡製糸場を活用したブランドコンテンツの開発を盛り込んだ。同機構は「富岡シルクの文化と歴史を物語としてまとめ、製糸場来場者にPRしていきたい」と意欲を示す。