群馬県内は30日、前日に引き続き高気圧に覆われ、各地で気温が上昇した。最高気温は伊勢崎が全国3位の39.7度となったほか、桐生39.4度(5位)、館林39.3度(8位)など。館林は最高気温が35度以上となる猛暑日が1週間続いた。この間、40度以上を記録する地域もあるなど本県は異例の暑さに見舞われており、24~30日に少なくとも272人が熱中症の疑いで救急搬送された。乳牛の搾乳量が減るといった農業への影響も出ている。

 前橋地方気象台によると、30日は13観測地点中9地点で猛暑日を記録した。6月の35度以上の日数は、今年は前橋が6日、館林が7日。過去10年で見ると、最も多かった2018年でも前橋で2日、館林で4日に過ぎず、今年の暑さが突出している。

 県や県内11消防局・本部によると、30日午後6時までに熱中症とみられる症状で38人が救急搬送された。

 屋外だけでなく、屋内でも熱中症は起こり得る。対策について、県医師会の川島崇副会長は室温を測ることの重要性を訴える。体感で判断するのではなく、客観的に室温を確認してクーラーなどを利用してほしいとし、「食事からも水分を摂取できる。夏バテでも消化の良い食事をしっかり取ってほしい」と注意を促す。

 連日の猛暑は農業にも影を落とす。生乳販売の東毛酪農業協同組合(太田市)の大久保克美組合長は「牛が餌を食べず、1日当たりの搾乳量が1割程度減った」と打ち明ける。牛は暑さに弱いため、畜舎に扇風機を設置するなどの対策を取るが、気温が40度前後だと効果は限定的。立ち上がれない牛もいるとし「(経験上)こんな年は初めて。9月ごろには牛乳が足りなくなるのでは」と懸念する。

 一方、農作物は好天により出荷時期が早まる可能性がある。県技術支援課は11月ごろまで安定供給できない野菜が出てくる恐れを指摘。出荷時期の集中によって価格が下落し、生産者の収入減につながる恐れがあるとする。

 気象台によると、厳しい暑さは3日ごろまで続く見通し。湿った空気が入り込むため4日以降は曇りとなり、前橋の最高気温は30度程度になるという。