文化協会に加盟する宿稲荷神社獅子舞保存会による奉納の様子

 後継者不足や新型コロナウイルス感染拡大に伴う発表の場の減少に悩む伝統芸能の保存継承につなげようと、群馬県榛東村文化協会(小暮八千代会長)が、加盟する各保存団体間の連携に乗り出した。定期的な意見交換会で互いの悩みを共有し、解決を考えたり、合同発表会の開催などを通じて練習の場の確保や後継候補となる子どもたちへのPRを図る。

 村では、600年前に始まったとされる「大宮神社獅子舞」や大正期に復元された「常将神社太々神楽」など、八つの伝統文化が村指定重要無形民俗文化財になっている。そのうち神楽や獅子舞の6保存会が村文化協会に加盟しており、4月にコロナ下で初の意見交換会を開いた。

 課題として、コロナ下で公演や練習が無くなったという声が上がった。常将神社神楽保存会では例年2回神楽の奉納が行われてきたが、昨年は春に無観客で行うのみだったという。同会の栗原晴良さんは「自治会で会費を集めているが、2~3年何もできていないと住民に理解してもらえるのか不安」と不安を漏らす。

 後継者の問題では、習熟までに時間がかかる笛の吹き手不足に対する不安の声が多かった。新井八幡宮太々神楽保存会の萩原昭雄さんは「笛を満足に吹けるのは1人だけ。あと3人は欲しい」と嘆く。同村の南新井獅子舞保存会に掛け持ちで協力してもらっているという。また広馬場神楽舞保存会も「地域外の人に笛を吹いてもらっても音色が何か違う」と悩む。

 こうした意見が集まる中で、意見交換会を企画した村文化協会の岩崎誠副会長は、6保存会が参加する伝統芸能発表会の実施を目指している。「一堂に会して発表する機会を作り、計画的に練習をやれるようになれば」と期待している。

 村教委も「子どもの興味関心を引くことが重要」と各団体に参加を呼びかけている。