原油や液化天然ガス(LNG)の価格高騰に伴い、新電力会社との契約が困難になったとして、群馬県渋川市は4日、9月から東京電力パワーグリッドによる「最終保障供給」の利用に切り替えると発表した。電気料金は同社標準価格の2割増しで、現在の2倍程度になる見込み。今回の切り替えで1億円の負担増となる。

 切り替えの対象は、市役所本庁舎や第二庁舎、小中学校など55施設。電気料金は都内の新電力会社との間で昨年9月から8月までの1年契約となっていた。

 市によると、新電力会社が購入している電気の市場価格が、原油価格の高騰などを受けて上昇し、東電の基本料金を大きく上回る状況になった。新電力会社から4月、「9月以降は契約できない」との連絡を受けたという。昨年、市の入札に応じた10事業者全てに問い合わせをしたところ、いずれも同様の回答だったことから切り替えを決めた。

 最終保障供給は、電気事業法で定められた制度。小売事業者と契約が成立しない電気の利用者に対し、東電などの一般送配電事業者が供給する仕組み。期間は原則1年だが、延長できる。

 市は電気の市場価格が安定した時点で改めて電力事業者との契約を進めたい考え。今後、「冷暖房の設定温度の適正化や照明の数を減らすなど、節電対策に一層努める」としている。

 9月以降の本年度の電気料を1億500万円増額する本年度一般会計補正予算案は市議会6月定例会で提案され、成立している。