葉が枯れたり腐敗するなどの被害が出ているレタス畑=4日、沼田市利根町多那

 急な梅雨明けや6月下旬以降の猛暑で農作物への影響が広がっている。群馬県沼田市内ではレタスに腐敗や高温障害などの被害が出ており、畑の半分程度が出荷できない事例も。同市内の農家は「今年は異常」と話す。佐波伊勢崎地区など平野部でもナスやキュウリに影響が出ているといい、農家や関連業者から収穫量への懸念の声が上がっている。

 葉が広がったり、日焼けで茶色く変色したレタスが目に留まる沼田市利根町多那の畑。レタス農家の山崎大介さん(32)によると、外見に異常がなくても内部の茎や葉が腐っている場合もあり、一面の畑で出荷できるのは半数ほど。できない品質のものは廃棄する。「(腐敗や高温障害は)たまにはなるが、今年は異常」と嘆く。

 野菜農家の津久井茂さん(59)=同市利根町輪組=のレタスも同様の被害があったという。「ロスが多いと収量は少ないのに、収穫の手間は倍かかって大変」とこぼす。高温に加え、湿気の多い天候が腐敗を生じさせていると分析。台風4号から変わった温帯低気圧の影響による降雨も予想されており、「腐敗が進んでしまうかもしれない」と被害拡大を懸念する。

 沼田市や昭和村の農産物の卸などを手がけるヤマダイ物産(同市利根町多那)営業部の鈴木匠平さん(32)は「レタス以外でもキャベツなどの葉野菜で、葉が巻かない状況が続いている」と指摘する。小林昌子社長は「肥料など農業資材が高騰する中での被害。農業を続けようという農家が減ってしまう」と懸念する。

 一方、夏から秋のキャベツ出荷量日本一の嬬恋村では、猛暑の影響はそれほど大きくなく、キャベツの生育状況は例年並みという。JA嬬恋村は「高原地帯のため夜間は涼しくなる。高温や雨不足は多少あったが、今後しばらくは雨予報のため回復するだろう」と見通している。

 県南部でも影響が出ている。JA佐波伊勢崎によると、トマト、キュウリ、ナスなどハウス関係に猛暑の影響が見られるという。このうちナスは表面の光沢が失われた物が出ており、例年よりも収穫の終了が早い傾向にあるようだ。