10日投開票の参院選は最終盤を迎え、群馬県内に組織を持つ政党は比例票の獲得に奔走する。群馬選挙区(改選数1)では協力関係にあっても、比例に回れば票を奪い合うライバルとなる。各党は県議や市議らに候補者担当を割り振るなど、一票でも多い票の獲得に向けて組織戦を展開する。

 比例に33人を擁立する自民党は、主に候補者を抱える職域団体が全国組織を通じて集票を図る。上積みを目指し、党県連は県議に比例候補を3人ずつ割り振った。ある県議は「この地区は医師連盟が推す候補、あちらは建設業協会の候補と地区ごとに分けて投票をお願いしている」と話す。

 ただ、集票を難しくしているのが連立政権を組む公明党の存在だ。別の県議は、公明はパートナーとしながらも、自民からの候補者は組織内候補が多く「自分の選挙にも関わってくるので職域団体も大事にせざるを得ない」と胸の内を明かす。

 比例で7議席確保を目指す公明は、同選挙区では自民公認候補を推薦。県議らは企業を訪れた際に選挙区は自民、比例は公明と呼びかけるなど浸透を図る。

 同選挙区の自民候補の選対幹部に公明の議員3人が就任。協力の見返りに、陣営が各地で開く集会で公明議員がマイクを握り、比例候補をアピールする。

 立憲民主党県連は同選挙区で連合群馬幹部の候補を推薦し、国民民主党県連とも協力。並行して「野党第1党の死守」を掲げ、立民の比例票の掘り起こしに奔走する。

 一方、全国比例では連合の組織内候補9人のうち立民が5人を、国民が4人を公認した。このため、県内では立民県連、国民県連に所属する議員らがそれぞれの党公認候補の支持を呼びかける。立民県連関係者は「比例では連合の組織内候補の当選が重要。選挙区では国民県連と一体だが、比例はライバル同士」と苦笑する。

 国民県連も同選挙区で支援する候補への投票を呼びかける一方、比例候補4人への支持拡大に躍起だ。6日に来県した党幹部は「3人まで手が届くところに来た。あと1人(の当選のために)なんとか力を貸してほしい」と声を張り上げた。

 6月中旬に設立された日本維新の会の県組織「群馬維新の会」は、前回参院選での県内獲得票の1.5倍を目標に主に電話で支援を呼びかける。幹部は「選挙区に候補者がいないので活動は限定的だが、『身を切る改革』を有権者に訴えたい」と話す。

 「比例を軸に」した選挙戦を展開して5人の当選を目指す共産党は、県内で10万票以上を狙う。党幹部が来県した際は比例への支持を前面に押し出す。県委員会幹部は「選挙区での活動が、党自体のことを知ってもらう活動になっている」とする。

 社民党県連合の幹部は、今回の参院選を「党としての生き残りを懸けた戦い」と表現。公職選挙法が定める政党要件の得票率2%以上を実現するため、ビラ配りや電話でアピールする。