参院選群馬選挙区は自民党の中曽根弘文氏が強固な保守地盤と知名度に支えられ、全35市町村で最多得票となり圧勝した。ロシアのウクライナ侵攻や物価高など世界情勢の不安定化を背景に訴えた「政治の安定」を、県民が選んだ。

 陣営は選対事務長に小渕優子衆院議員を迎え、各種業界団体や、推薦した公明党の議員も役員に加えた盤石の布陣を構築。緩みを警戒しつつ、13地区の市郡選対や業界団体、地方議員をフル回転させながら組織力を発揮し、無党派層にも支持を広げた。

 ただ、得票率は63.83%で6年前の改選時を2.13ポイント下回り、得票は約48万票で5万票余り減らした。当時より候補者が2人増えて5人となり、票が拡散した面はあるものの、政治への関心が薄い層にどう支持を広げるか。課題を残した。

 野党側は昨年の衆院選で本県関係の国会議員がいなくなり、反転攻勢の態勢をどう作るかが注目された。

 ただ、立憲民主党が推薦した白井桂子氏、共産党の高橋保氏の得票を足しても約21万票。2019年の前回参院選で野党統一候補が獲得した約29万票に及ばなかった。

 連合群馬副事務局長として旧民主党系勢力の結集を目指した白井氏だったが、国民民主党の推薦を得られないなど足並みはそろわず、得票は約14万票にとどまった。9年ぶりに共産独自候補として戦った高橋氏も伸び悩んだ。野党側は、広く支持を得られる態勢づくりが急務となっている。

 投票率は過去最低だった前回をわずかに上回ったものの低水準。論戦が盛り上がりに欠けるとの指摘も少なくなかった。政治に対する関心を失っている人たちをどう引きつけ、支持を広げていくか。各党に改めて課題が突きつけられた。