▼「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という言葉を聞く機会が増えた。意味は「データとデジタル技術を活用して商品やビジネスなどを変革し、競争力の獲得・強化を目指すこと」とされる
 ▼企業に限らず多くの自治体が試みる中、前橋工科大理事長の福田尚久さんの講演を聞いた。「大切なのはトランスフォーメーション(変革)。デジタルは道具に過ぎない」。デジタルが注目されがちだが「道具ではなく、何を変革するのかという目的が肝心」との指摘だと受け止めた
 ▼コロナ禍や物価高への対応が問われた参院選が終わった。与党の大勝だったものの、群馬選挙区の投票率は前回をわずかに上回ったに過ぎず、半数以上が棄権する状況は変わらなかった
 ▼若い世代の投票率向上を図るため、県選管は啓発や主権者教育に力を入れている。選挙の意義や仕組みを伝えることは大切だが、投票自体が目的ととらえられている気がしてならない
 ▼選挙はより良い社会を実現する道具であるはず。「こんな世の中にしたい」「今の暮らしのここが不満」といった理想や課題を、実現したり解決するのに使うものだろう
 ▼理想の実現や課題解決には、ルールや税金の使い道の変更が必要になるかもしれない。だから選挙を通して政治家に働いてもらう。何のために選挙という道具を使うのか。目的を明確にすることが、投票率向上には欠かせない。