この冬は全国的に暖冬と言われ、各地のゲレンデが雪不足で経営難が心配されました。次の冬の営業を行わないと発表したところも既にあります。私の住む利根沼田エリアのゲレンデも例年よりは100センチ以上も積雪が少ないそうです。街ではほとんど積雪がなく、生活をする人からすると楽な冬だったという人が少なくありませんでした。

 街に雪がないので、地元の人からゲレンデにも雪がないのではないかとよく言われます。しかし、利根沼田エリアのスキー場は他のエリアと比べても雪が多い方で、早い段階から全面営業を行っていました。どのゲレンデも早く環境を整えようと人工降雪機を稼働するなどの努力があったこと、ゲレンデの標高が高いこと、そして南岸低気圧の影響だったと考えられます。

 この冬はいわゆる冬型の気圧配置、西高東低になることが少なく、南岸低気圧という関東に雪を降らせる天気が多かったように感じます。その結果、北陸地方での降雪が少なかったのでしょう。

 多くの方は3月いっぱいまでがスノーボードやスキーのシーズンと思っているようですが、実は日本では長くて7月まで滑ることが可能なのです。山形県の月山スキー場はハイシーズンは閉鎖し、春から営業が開始となります。小雪の今年は難しいかもしれませんが、例年は7月まで営業し、遠方からもヘビーユーザーが訪れる場所です。

 群馬エリアでは丸沼高原スキー場やたんばらスキー場などがゴールデンウイークまでスノーボードすることが可能になっています。

 スノーボードやスキーを始めるのにベストな時期として春を一番おすすめしています。

 冬は天気が不安定な日が多く、十分な防寒が必要だったり、天候によっては吹雪などで視界が悪くて滑ることが困難になったりします。寒いと体もこわばり十分に力を発揮できないこともあります。

 春はまず晴れの確率が高くなります。気候も温暖になるため気温によってはパーカーなどの軽装で過ごすこともできます。身体も少し動かせば温まるのでパフォーマンスも上がりやすくなります。

 さらに雪質は表面の雪が解けて水分を含んだシャーベット状の柔らかい雪になります。足を取られやすいこともありますが、転んだ時は比較的ダメージが少ないと言えます。初心者の方はバランスがうまくとれず転びやすいので、春はチャレンジをするにはベストな季節なのです。

 現在の雪山の状況は体感からいうと季節が1カ月早いような印象です。今後、雪解けも早く進むことが予想されています。山の自然を体感しませんか。利根沼田エリアではまだまだスノースポーツを楽しめる場所があるので雪があるうちにぜひ訪れていただきたいです。



プロスノーボーダー、看護師 松井英子 沼田市戸鹿野町

 【略歴】2011年からスポンサーを獲得し、本格的にプロ活動を開始。16年冬に本県へ移住。大阪府出身。大阪市立桜宮高―国立大阪医療センター付属看護学校卒。

2020/03/30掲載