JR水上駅前の旧書店でブックカフェの開設に向け準備する渋沢健剛さん
改修する旧書店の前に立つ渋沢美香さん(右)と仲丸利津子さん。2人はおにぎりや料理を提供する

 駅前に人々が立ち寄れる場を―。みなかみ町でウェブメディア「GENRYU(ゲンリュウ)」を発信する渋沢健剛さん(42)が、JR水上駅前にある旧書店(同町鹿野沢)を改修して、谷川岳の登山者や水上温泉の観光客、住民が集まるブックカフェを10月に開設する準備を進めている。上毛新聞社とグリーンファンディングが共同運営するクラウドファンディング(CF)サイト「ハレブタイ」=QRコード=で、改修費の一部や備品購入の資金110万円を募っている。

 CFは「水上駅前発 ほんやのないまちに、ほんやを開くお話」と題して実施する。渋沢さんは4年前、伊勢崎市から同町に移住。豊かな自然と人が共生する良さを感じつつ、町内に書店がないことに不便さを感じた。外国を旅した際、駅前の書店でその土地の情報を入手した経験もこのプロジェクトにつながった。「止まり木のように登山者や旅行者が気軽に立ち寄れる場所にしたい」と話す。

 15年ほど前まで「宇津木書店」として営業していた鉄筋コンクリート造りの建物(延べ床面積約150平方メートル)を改修する。1階壁側に山や旅、郷土に関する書籍や図鑑、絵本を並べ、奥にキッチンを設置し、中央部の客席で料理を提供する。2階はイベントなどで活用する。

 ブックカフェの名称は「Walk On Water(ウオーク オン ウオーター)」。「水の上を歩く」という英語の比喩表現で、不可能と思われることを行い、奇跡を起こすといった思いや、水が豊かなみなかみ町を歩いてほしいという願いを込めた。

 飲食のテナントとして、渋沢さんの妻、美香さん(37)が町内産ブランド米「水月夜(みなつきよ)」を使ったおにぎり店「futamimi(フタミミ)」を、知り合いの仲丸利津子さん(46)=同町=は弁当や世界の料理を提供する「旅する台所」を出店する。仲丸さんは「コロナで旅ができなくなる中、料理を通して旅する気分に浸ってほしい」と話す。美香さんは「地元のお米を谷川岳の湧水で炊き、具材も地元の旬の物を入れていきたい」と抱負を語る。

 CFの募集は8月11日まで。3500円から受け付け、寄付額に応じてオリジナルキータグ、店舗外観をデザインした限定バッグやTシャツなどの返礼品がある。先払いの食事券も用意した。