猛暑の中、日傘を差しながら下校する児童たち=前橋市内

 6月から最高気温が40度を超えるなど酷暑が続き、群馬県内の小中学校がさまざまな熱中症対策を講じている。新型コロナウイルス感染防止のためマスク着用が常態化する中、子どもたちの命を守ることを最優先に、日傘や冷感グッズの使用を認めるなど工夫を凝らす。暑さ指数を示して、子どもに理解させた上で外遊びを控えさせることもあり、試行錯誤を続けている。

 前橋勝山小では、梅雨明けが発表された6月末に保護者からの問い合わせを受けて、登下校時の日傘の使用を認めた。高橋伸校長は「(40度を記録した)6月末に校外学習があった際は、塩分タブレットを配った。その週は特に慎重に対応した」と振り返る。

 館林二小は6月から、5段階の暑さ指数をサッカーボールの色で示すボードを玄関に設置する。赤、オレンジ色は原則、運動は禁止だ。2年の青木優芽さんは「いつも危険な色か確認して、外で遊べないと分かるとがっかり。少し曇って遊べるといいな」と空を見上げた。

 6月として全国初となる40度超えを記録した伊勢崎市は40.2度を観測した翌日、市内の小中学校などに注意喚起のメールを配信。さらに7月4日の校長会で、冷却タオルや手持ちの簡易扇風機といった熱中症予防グッズの校内での使用を認めるよう呼びかけた。

 学校現場も危機感を持って対応に当たる。伊勢崎北二小は「身体が暑さに慣れていない」として6月末の1週間は外遊びを中止。水筒にスポーツドリンクを入れて持参できる期間を前倒しした。昨年から既に日傘や冷感グッズの使用を認めており、佐藤佐知子校長は「今後も子どもの命を守るため注意深く指導していきたい」と気を引き締める。

 各市町村教委も暑さ指数を目安に行動制限をしたり、エアコンの温度を一律に下げるなど各校に対策の徹底を求める。体育館のエアコン設置を進めたり、緊急時に子どもが助けを求められるように地域に協力を依頼するといった対策に取り組む自治体もある。

 さまざまな熱中症対策のうち何を取り入れるかは、保護者の要望も踏まえながら模索が続く。例えば手持ちの簡易扇風機は、積極的に勧めていない学校もある。前橋市内のある小学校長は「まだ要望はないが、おもちゃのように扱ってしまうかもしれない」と懸念。高崎市内の中学校長は「もし要望があれば、その物の利点をいろいろな視点で議論して決めることになるのでは」と話す。