▼高校球児の夢「甲子園」への切符を懸けた戦いが各地で始まった。全国高校野球選手権大会群馬大会は61チームが出場。コロナ前の活気が戻った球場で熱戦が続く

 ▼甲子園への憧れは女子選手も同じだ。「わせがく高校前橋キャンパス」の井上心暖(こはる)さんと島田楓さんは22日開幕の全国高校女子硬式野球選手権大会に出場する。日焼けした顔で「とっても楽しみ」と声をそろえる

 ▼大会は昨夏、初めて決勝戦を甲子園で行った。井上さんは「勝ち進めば女子もあの場所に立てるんだ」と気持ちが高ぶった。大好きな野球に打ち込みたいと、兵庫県から女子硬式野球部のある同校に転校した。ちょうど1年前のことだ

 ▼冬になると部員は井上さん1人になり、くじけそうになった。その分、春に仲間ができたときはうれしかった。中学まで男子と一緒にプレーしていた島田さんにとっても新たな環境はとにかく楽しい

 ▼女子野球の裾野は広がっている。ただ高校になると女子野球部は少数で、競技から離れてしまう選手が少なくない。同校が創部したのも、女子生徒が県内で野球を続けられる環境が必要との思いがあったからだという

 ▼過去最多の49チームが出場する今大会。2人は連合チームに参加する。打撃が好調の井上さんはスタメン入りを狙い、島田さんもしっかりチームの役に立ちたいと練習に励む。甲子園を目指すもう一つの戦いを応援したい。