2021年の群馬県の旅券(パスポート)発行件数は4627件で、新型コロナウイルス感染拡大前の1割未満の水準にとどまったことが20日、分かった。感染症の世界的流行を受けた各国の水際対策強化により、県民の出国機会が激減したことが影響したとみられ、県が把握する1973年以降、初めて1万件を下回った。

 県地域外交課によると、県内のパスポート発行はコロナ禍以前の2016~19年は、いずれも4万件台で推移していたが、20年は感染症の世界的流行を受けて2月以降に申請が激減。年間発行件数は1万3062件となり、19年の4分の1に落ち込んだ。21年はさらに前年の3分の1の4627件に減り、19年の1割未満となった。

 急減の背景には、県民の海外出国機会の減少がある。出入国在留管理庁(入管庁)によると、2021年の本県に住む日本人の海外出国者は3714人となり、19年のわずか2%にとどまる。各国の水際対策強化を背景に出国機会が減り、パスポート需要も落ち込んだ。県は「新型コロナウイルスの世界的大流行によって海外渡航者が大幅に減り、(コロナの影響が顕在化した)20年2月以降に申請件数が減少した」としている。

 パスポート発行は全国的にも減少している。外務省の旅券統計によると、21年の国内発行件数は51万3943件。1969年以来52年ぶりに60万件を下回り、20年比59%減、19年比89%減だった。