新型コロナウイルス感染症で、県と前橋、高崎両市は21日、新たに10歳未満~90歳以上の1952人の陽性が判明し、過去最多を2日連続で更新したと発表した。感染急拡大を受け、県は同日開いた対策本部会議で、県指針に基づく警戒レベルを1から2に引き上げることを決めた。期間は22日~8月5日とする。山本一太知事は21日の定例会見で、「社会経済活動を回しながらも、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)を回避するため、十分な警戒をお願いする段階になった」と述べた。

 県は警戒レベルを0~4の5段階に設定している。大人数や長時間の会食、飲み会については慎重な判断を求め、感染リスクの高い場所への外出と県外移動、高齢者施設や病院での面会の際には十分に注意することなどを求める。

 引き上げの理由として、山本知事は「現在の感染拡大のペースでは病床使用率の上昇を抑えることができない。一般医療にも影響が出始めている」と説明。医療提供体制の逼迫を抑えるため、入院基準の運用の見直しについても検討する考えを示した。

 一方、政府の方針を踏まえて現段階では県民に行動制限を求めず、観光支援事業「愛郷ぐんまプロジェクト」を「できる限り続けたい」とした。

 引き上げに伴い、県はガイドラインの要請内容を一部変更した。従来のレベル2で、「原則1テーブル4人以下」としていた会食の人数制限を撤廃。学校の部活動で宿泊を行う活動を「自粛」としていたが、22日以降も可能とした。

 県によると、21日までの1週間の新規感染者数は8442人で前週の4150人、前々週の1650人から大幅に増加した。同日現在の病床使用率は39.3%まで上昇。重症者はゼロだが、酸素投与が必要な中等症患者は41人で、1週間前の約8倍となった。

 感染力が強いとされるオミクロン株の派生型「BA・5」への置き換わりが進んでおり、県と民間機関が検査した検体のうち、今月上旬に1割強だったBA・5の検出割合は4割弱まで上昇している。

 県は21日、医療機関に入院していた90歳以上の女性の死亡も発表。県内の感染確認は累計11万2480人(うち329人死亡)となった。新たなクラスター(感染者集団)として、安中市内の医療機関で入院患者6人、藤岡保健所管内の医療機関で入院患者と職員の計6人の感染が確認された。