▼歳時記には暑さを表す季語がたくさんある。「極(ごく)暑」は言葉の通り暑さの極みで、「溽(じょく)暑」は不快な蒸し暑さ、「炎暑」は外出をためらうような日差しが照り付ける日のことだ。〈蓋(ふた)あけし如く極暑の来りけり〉星野立子。きのうも蓋を開けたような暑さだった

 ▼伊勢崎市で最高気温が40.2度となり、6月の国内史上最高を記録したのはもう1カ月前になる。数日後にも40.3度を観測。夏は始まったばかりだというのに、強烈な暑さに戸惑った

 ▼熱中症による救急搬送も増えた。伊勢崎市はメールによる注意喚起に加え、公民館や児童館など市有61施設を「熱中症予防シェルター」と位置付け、休憩場所としての利用を呼びかけている

 ▼民間ボランティアも動いた。JR伊勢崎駅南口からバス乗り場に続く屋根にミスト装置を設置。約100メートルにわたって吹き出し、暑さを和らげている。近くを歩くと、水の粒子のもたらす涼感が心地よい

 ▼装置は水道工事業者でつくる組合が寄贈した。中心となった川端護さんは「みんなが地域への恩返しの気持ちで協力してくれた」と話す

 ▼夏はまだまだ続く。熱中症予防には冷房の適切な使用や小まめな水分補給が欠かせない。発症しやすい高齢者は意識的に補給するなど注意が必要だ。新型コロナ対策としてマスクを着けることが多いが、野外では外せる場面が多い。体調管理に努めながら夏を乗り切りたい。