人形を相手に心肺蘇生法を学ぶ参加者=21日、前橋高

 前橋赤十字病院(群馬県前橋市)が、同市内の高校教諭らを対象とする救急法講習会を10年以上続けている。救急医療の最前線を担う集中治療科・救急科の医師らが自ら心肺蘇生法などを伝え、緊急時に救える命を増やそうと取り組んでいる。

 21日に前橋高で開かれた講習会は教員と希望する生徒が参加。胸骨圧迫のやり方や自動体外式除細動器(AED)の使い方などを指導したほか、アナフィラキシーの症状の進行を一時的に緩和する自己注射薬「エピペン」の使い方や熱中症の予防、対処法などを説明した。

 講師を務めた医師は119番通報を受けて救急車が到着するまでに平均9分ほどかかる一方、酸素が届かない状態が3、4分続くと脳が死んでしまうことを強調。「皆さんは『命のリレー』の第1走者。救急車が来るまで心肺蘇生を続けてほしい」と訴えた。

 参加した山岳部の槌谷和真部長(17)は「熱中症などは部活動中にも起こるかもしれない。知識だけでは意味がないので、しっかりと実践できるようにしたい」と話していた。

 講習会は同市内を中心に学校側の希望を受けて開催している。本年度はこれまでに約350人が受講した。同病院は「多くの命を守るためにも講習会を続けていきたい」としている。