食文化を発信しようと開いたセミナーで、アユのさばき方を指導する金沢さん(左)

 料理研究家として活動する前橋市富士見町横室の金沢亜希子さんは、養蚕農家だった自宅の敷地内にある蔵を改修し、所蔵していた多量の漆器を活用して食に関する文化を発信する拠点「キッチンスタジオ KANAFULL」を開設した。定期的にセミナーを開き、日本食や地域の食文化を情報発信する。

 自宅の蔵は主に収納用に使っていたが、有効活用するため3月に改修した。2階建て約200平方メートルで、オープンキッチンを設けるなどして料理の撮影なども行えるようにした。改修前の片付けで、お膳や椀(わん)など多量の漆器が収蔵されていることが判明した。

 蔵は当初、料理研究の作業場としてのみ活用するつもりだったが、漆器の伝統や文化に詳しく、伊勢崎市を拠点に食空間コーディネーターとして活躍する篠崎峰二子(ふじこ)さんの協力を得て、定期的なセミナーで講演や食事を通じて情報発信することにした。

 15日に初めて開いたセミナーは6人が参加し、金沢さんから酢締めしたアユの「姿ずし」の作り方を学び、調理を体験した。和食の要素をふんだんに取り入れたアフタヌーンパーティーで食事を楽しんだ。篠崎さんは、世界で認められる日本の漆器の利点などを解説した。

 セミナーは9~12月の毎月第3金曜にも開く。金沢さんは「日本食や地域の食文化を改めて見直すことは大きな意義がある」と話している。