群馬県前橋市発注工事を巡る贈収賄で市職員(懲戒免職処分)が逮捕された事件を受け、市は29日、談合など不正が疑われる情報を受け付ける専用電話(☎027-898-6973)を1日に設置すると発表した。通話内容を録音し、応対した職員以外が事後確認することでクロスチェックを行う。市は「不正防止のため緊張感を持って対応していく」としている。

 これまでも談合情報などが寄せられることはあったが、工事発注の担当課や代表電話など受付先がまちまちで、対応も一元化されていなかった。専用電話を設けることで通報先を明確にし、不正行為の予防を徹底する。

 専用電話は契約監理課長席に置き、できるだけ管理職が応じる。時間外や休日は留守番電話で対応する。対象は水道局を含む市発注の建設工事をはじめ、測量・建設コンサルタント業務、物品、役務の入札に関する談合情報など。外部からの通報を想定し、匿名でも受け付ける。

 寄せられた情報は、策定済みの談合情報対応マニュアルに沿って庁内の公正入札調査委員会に報告するほか、必要に応じて公正取引委員会や県警、建設業許可権者(国土交通相か知事)に通報する。

 市によると、談合情報の通報専用電話は埼玉県川越市などが設けているが、県内では例がないという。

 山本龍市長は「(贈収賄事件は庁内の)仕組み自体が悪く、結果として不正の発生を許してしまった。職員が二度と犯罪に巻き込まれないようにしたい」と述べ、再発防止を誓った。

 事件は、同課長補佐の職員が予定価格を漏えいした見返りにビール券を受け取ったとして加重収賄などの罪が昨年10月に確定。事件を受け、市は予定価格の事前公表や、指名競争入札の原則廃止などの再発防止策を講じている。